天河大弁財天社

厳島、竹生島と並ぶ日本三大弁財天の一つと称されており、芸能の神と知られ現在も多くの芸能関係の参拝があります。「呼ばれた人でないと参拝できない」という伝説もあり、強く願うものだけがたどり着くとされています。

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天河大辨財天社

天河大弁財天社の歴史

拝殿

創建は飛鳥時代、龍、水分(みくまり)の信仰で代表され古代民族信仰の発祥地とされる霊山大峯の開山が役行者によってなされたことは有名です。その折大峯蔵王権現に先立って勧請され、最高峰弥山の鎮守として祀られたのが天河大辨財天の創まりとされています。

さらに弘法大師が高野山の開山に先立って大峯山で修行し、最大の行場が天河大弁財天社であり、弘法大師ゆかりの遺品が奉納されています。


御祭神

御祭神

市杵島姫命(辨財天)、熊野坐大神、吉野坐大神、南朝四代天皇の御霊、神代天之御中主神より百柱の神

水の大神、弁舌・才智の大神、音楽・芸術・芸能の大神、財宝の大神として信仰され、遠く離れた山でありながら毎日多くの人が訪れています。

辨財天は、川の流れの妙なる様を神格化したとされる、古代インドのサラスヴァティー神であり、その本来の神徳は水の神、そして、水せせらぎの如く素直で妙なる弁舌や音楽の神であり、日本の古代より行われてきた水神の信仰とも結びついています。
後に転じて「財を弁ずる」商売の神としても信仰されるようになりました。

五十鈴

五十鈴(いすず)は、当社に古来より伝わる独自の神器で、天照大御神が天岩屋戸にこもられたとき、天宇受売命が、ちまきの矛(神代鈴をつけた矛)をもって、岩屋戸の前にて舞を舞われ、神の御神力と御稜威をこい願われたことによって、岩屋戸が開かれ、天地とともに明るく照りかがやいたという伝承に登場する、天宇受売命が使用した神代鈴と同様のものであると伝えられています。
この五十鈴の特徴的な三つの球形の鈴は、それぞれ、

「いくむすび」「たるむすび」「たまめむすび」

という魂の進化にとって重要な三つの魂の状態(みむすびの精神)をあらわしています。
また五十鈴を2つ合わせた形が拝殿の鈴にもなっています。



四石三水八ツ社

天川の地域は「四石三水八ツ社」と呼ばれ、4つの天から降った石に、3つの湧き出る聖水、8つの社に囲まれた処を神域とするようです。境内には3つの石が存在しているので紹介します。

1つ目は二の鳥居の少し先右手にあります。2つ目は五社殿の前にあります。3つ目は少し分かりにくいですが、行者堂の横にあります。3つ目だけ囲いがないので要注意。

ちなみに残る1つは駐車場手前にある天の川かかる弁天橋の下にある「ダムダ石」ですが、現在では正確な石がわかっていません。



その他境内の様子

稲荷社

行者堂

五社殿

その他境内には当社を開山した役行者を祀る行者堂や五社殿(手前から龍神大神、大将軍大神、大日靈貴神、天神大神、大地主大神)、稲荷社があります。

奥宮

また奥宮として弥山(1,895m)の山頂に「弥山神社」が鎮座されています。弥山は大峯奥駈道の途中で第二次大戦後に女人禁制が解かれたので現在は女性でも登山することができます。しかし登拝するには2〜3時間かかるので体力に自信のある方におすすめします。

<住所>
奈良県吉野郡天川村大字北角


節分祭

奈良県観光公式サイトより引用

天河社社家は役行者の供に祀られている前鬼・後鬼の子孫と言い伝えられており、節分祭が執り行われます。
鬼は大いなる御宝をもち、全ての意識を越えて物事を正しく見るという古来からの信仰から「神」として崇め奉られ、神事儀礼においても「鬼は内」「福は内」と唱えながら福豆を撒きます。

【開催時期】
2月3日 11:00〜



年中行事

1月1日 0時 元旦祭
1月5日 10時 松囃神事
1月15日 6時 とんど祭
1月17日 11時 牛王宝印神符頒布祭
2月2日 19時 鬼の宿(神迎え神事)
2月3日 11時 節分祭
2月3日 20時 岡野弘幹・年明け音霊奉納
4月14日 11時 春季大祭(能楽奉納)
4月18日 11時 桃の節句祭(旧3月3日)
春の太々神楽講講社大祭
5月11日・12日 弥山奥宮大祭
5月26日 10時 おんだ祭(お田植え神事)
6月7日 11時 端午の節句祭(旧5月5日)
6月30日 14時 大祓式
7月16日 19時 宵宮祭
7月17日 10時 例大祭
8月7日 14時 七夕祭(旧7月7日)
8月8日 10時 七夕護摩供
9月1日 13時 八朔祭
9月13日 19時 観月祭(仲秋の名月神事)
9月末〜10月初旬予定 10時 抜穂祭(稲刈り神事)
10月7日 11時 重陽の節句祭(旧9月9日)
11月2日 11時 秋季大祭
11月6日 11時 五節句開きの神事(とうとうたらり・旧10月10日)
秋の太々神楽講講社大祭
11月23日 11時 新嘗祭
12月23日 午前 天長祭
12月31日 14時 大祓式
12月31日 23時 除夜祭
毎月1日・15日 7時 月次祭



近くのおすすめスポット

【南朝黒木御所跡】

天河大弁財天社のすぐ裏にある「南朝黒木御所跡」です。1348年に後村上天皇が吉野よりこの地に「遷都」し、35年にわたり 南朝の行宮「天川朝廷」があったとされています。石段の参道を登ると供養塔があります。

【来迎院】

天河大弁財天社のすぐ向かい側にある来迎院です。境内には樹齢約700年以上の大銀杏あり、県の天然記念物に指定されていています。こちらの大銀杏は天河弁財天社を詣せた弘法大師のお手植とされています。直径2mを超える巨木で秋の紅葉は圧巻です。

アクセス

<住所> 奈良県吉野郡天川村坪内107

<電話> 0747-63-0558

<駐車場> 無料駐車場あり(50台)

電車をご利用の場合
近鉄吉野線「下市口駅」から奈良交通の路線バスが出ています。
「下市口駅」から奈良交通の路線バス「中庵住行」に乗車し約1時間、「天河神社前」下車すぐ。
または、「下市口駅」から奈良交通の路線バスで「天川川合」下車後、徒歩約30分。