龍象寺

龍象寺は、広大寺池の東、池を見下ろす高台にあり、かつて池の南畔にあったとされる広大(光台)寺の奥の院です。ふるい子守唄に「ここはおびとけ おびをたばるは 子安の地蔵 奥の院」と唄われたように、昔から安産・子授けの霊刹として有名です。

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龍象寺

龍象寺の歴史

龍象寺は聖武天皇の勅願寺であり、開山は行基菩薩の草創です。本尊帯解子安地蔵菩薩は、行基僧正が一刀三礼して彫刻された霊像です。その縁由は、行基菩薩が誕生の折、難産でありましたが、母公は一心に地蔵尊を念じ、祈願したところ無事にご出産されました。その後行基菩薩は母公に対する報恩のため、かつは末世の女性の安産(安産の苦しみを救う)、子授けのために、この地蔵尊を自刻し、伽藍を建立して安産されました。

また光明皇后は殊に当帯解地蔵尊を信仰され、御自筆の経巻を龍象寺に奉納されています。


龍の天井絵

帯解龍王(九頭龍)

当寺の寺宝として本堂の天井一杯に描かれている帯解龍王(九頭龍)は、江戸時代、狩野春甫の作です。当寺のすぐ近くにある広大池の主であり、昔から当寺の眷属として霊剣が多いと伝わります。その一話に、夜な夜な当寺の西方下に広がる広大寺池に遊び、寺の天井に戻るに、そのしずくを床に滴らせたといいます。この龍王は仏像としては弁財天として祀られています。

堂内の様子

本堂内には前述の帯解龍王(九頭龍)が天井に一杯に描かれている他に、真ん中には本尊である帯解子安地蔵尊が祀られています。創建当時は行基菩薩の自刻でしたが、現在の本尊は藤原時代に彫られた作品です。

本尊の左には弘法大師(子安大師)、右には天井の龍王を仏像として表した弁財天(広大寺池龍神)鬼子母神を安置しており、いずれも安産・子授け・子育ての霊像として信仰されています。


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【帯解寺】

龍象寺から徒歩数分のところにある帯解寺です。寺伝では空海の師、勤操の開基と伝え、858年に文徳天皇の皇后が当寺に祈願し、無事に清和天皇が誕生したことから地蔵堂を建立し、寺名を「帯解寺」としたといわれています。

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帯解寺



アクセス

<住所> 奈良県奈良市柴屋町177

<電話> 0742-61-6720

<駐車場> 無料駐車場あり(境内)

<受付時間> 6:30〜17:30

電車をご利用の場合

JR帯解駅下車、正面出口より斜め右側徒歩2分(駅前50m)