第70回 正倉院展



正倉院展

秋の奈良と言えば正倉院展と思われる方が多く、奈良国立博物館で最も人気の展示です。今年70回の節目を迎え、今年は北倉10件、中倉16件、南倉27件、聖語蔵3件の、合わせて56件の宝物が出陳されます。そのうちの10件は初出陳を含みます。

会期がわずが17日間しかなく、これら出陳品が次いつ再び公開されるかがわからないため、連日多くの人が訪れます。

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正倉院



会期・会場

会期 平成30年10月27日(土)~11月12日(月)

休館日 会期中は無休

開館時間 午前9時~午後6時 ※金曜日、土曜日、日曜日、祝日(10月27日・28日、11月2日・3日・4日・9日・10日・11日)は午後8時まで

会場 奈良国立博物館

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奈良国立博物館



主な出陳品

正倉院展の主な出陳品の紹介です。※画像はいずれもHPより引用

平螺鈿背八角鏡

北倉42、径32.8cm、厚さ0.7cm、重量3514.8g

『国家珍宝帳』に記載された、聖武天皇ご遺愛の鏡で、外形が八弁をかたどる八花鏡と呼ばれます。白い花はヤコウガイ、赤い花は彩色した琥珀で表し、間地にはトルコ石の細片をちりばめています。

磁鼓

南倉114、長さ38.3cm、口径22.0cm、腰径10.9cm

「奈良三彩」の技法で焼かれた鼓の胴です。当時は唐三彩に比べるとそのクオリティは低いとされていましたが、こちらの磁鼓は唐三彩には及ばないもののかなり高いクオリティとされています。

玳瑁螺鈿八角箱

中倉146、長径39.2cm、高さ12.7cm

そこを除く表面全体に玳瑁を貼り、螺鈿で文様を表した、正倉院宝物屈指の豪華な献物箱です。文様のパターンを交互に変えるなど、鑑賞者を飽きさせない工夫が凝らされている点も注目です。



仏像型

南倉153、縦16cm、横11.2cm、厚さ3.22cm、重量4570g

当時の寺院などで使用された押出仏の型と思われるもので、如来の姿を表しています。切れ長の目や鼻筋の通った張りのある面貌に、堂々とした体軀から、奈良時代盛期の造像と考えられます。

繡線鞋

北倉152、長さ27.5cm、幅7.6cm、踵高3.4cm

『屏風花氈等帳』に記される「繡線鞋」に該当すると考えられる女性用の履物です。表面に使用されている花鳥文錦の組織は、中国・唐代の遺例が知られ、中国製と考えられています。つま先にある大きな花飾りが特徴的です。

白銅剪子

南倉33、長さ22.6cm、重量183.6g

正倉院の宝物の多くは豪華絢爛な品が多い中、比較的実用性を重視したハサミの宝物となっています。灯明の芯切りばさみとされていますが、用途は不明です。韓国に類似品が発見されています。



なら仏像館

なら仏像館は、飛鳥時代から鎌倉時代にいたる日本の仏像を中心に、国宝、重要文化財を含む常時100体近くの仏像を展示する、国内の博物館では、もっとも充実した仏像の展示施設です。

如意輪観音坐像(重要文化財) 木造、一木造、像高94.9cm

平安時代 とても可愛らしい印象の仏像で、館内でもマスコットキャラ的人気でもあります。しっかりとした体躯でありながら威圧的な雰囲気はなく、リラックスしている姿は多くの如意輪観音像で言えることですが、特にこちらの仏像は際立っています。かつては彩色がありましたが現在では一部を残しほとんどが剥がれています。

伽藍神立像 木造、一木造、像高56.3cm

鎌倉時代 この姿が異形の大黒天と解釈され「走り大黒」の名で親しまれてきましたが、本像と着衣や姿勢が同じものが、京都・東福寺仏殿の伽藍神像の中にあり、「感応使者(かんのうししゃ)」あるいは「監斎使者(かんさいししゃ)」と呼ばれていたことがわかり、現在では「伽藍神立像」という名で呼ばれています。

アクセス

<住所> 奈良県奈良市登大路町50番地

<電話> 050-5542-8600

<入館時間> 9:30~17:00

<駐車場> 周辺に民間の駐車場あり

自動車をご利用の場合

名古屋方面から
西名阪自動車道・天理I.C.から国道169号線を北へ約15分。

大阪方面から
第二阪奈道路・宝来I.C.から国道369号線を東へ県庁を越えて約1分。
西名阪自動車道・天理I.C.から国道169号線を北へ約15分。

京都方面から
京奈和自動車道・木津I.C.から国道24号線を南へ、国道369号線を東へ約1分。

電車をご利用の場合
近鉄奈良駅下車 登大路を東へ徒歩約15分
JR奈良駅または近鉄奈良駅から市内循環バス外回り「氷室神社・国立博物館」バス停下車すぐ



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