室生寺

室生寺

女人高野と呼ばれる真言宗室生寺派大本山室生寺です。人里離れた宇陀の山中にあり、平安時代のお堂や仏像など多くの宝物を現在まで残します。石楠花の花でも有名で、5月ごろには多くの参拝客が訪れます。また近年は紅葉期にライトアップも行なっています(後述)

御朱印はこちら→室生寺御朱印

歴史

山門

奈良時代末期、皇太子の山部親王(後の桓武天皇)の病気平癒の祈願のため、五人の僧がこの聖なる山中で祈祷をして優れた効果がありました。そうしたことから国家の為に建立したのが室生寺です。伽藍の造営に当たったのは興福寺の高僧修円で、平安時代初頭の仏教界を代表する僧でした。その後、興福寺の法相宗を始め天台・真言・律宗などの高僧を迎え、山林で修行するかたわら各宗を勉学する道場として栄えます。しかしその一方では、龍が住むという山中の龍穴などから龍神の信仰が生まれ、これに雨乞いの祈願をするため、平安前期以来度々朝廷から勅使が派遣されました。

また女人高野と呼ばれていますが、高野山が女人禁制に対し、ここ室生寺は女人にも開いたことから呼ばれるようになりました。

金堂

金堂 国宝 平安時代前期

室生寺にある多くの仏像を安置しているのがこの金堂です。正面5間の単層寄棟造、柿葺き。正面は小さな懸造りになっていますが、これかかつて正面から階段を上ったのを、江戸時代に礼堂を改造して横手から参拝するようにしたものです。

【伝釈迦如来立像】

木造 像高234.8cm 平安時代 国宝

金堂の中尊です。現在の金堂は創建当時は薬師堂であり、寺伝には薬壷を持たない薬師如来像が安置されてると記されており、こちらの仏像がそれと考えられています。平安時代初期までの薬師如来像には薬壷を持たない仏像がほとんとで薬師寺の薬師如来像なども薬壷を持っていません。衣文様の美しさが際立つ仏像で女人高野と呼ばれる室生寺らしさが表れています。

【十一面観音立像】

木造 像高196.2cm 平安時代 国宝

室生寺で最も人気の仏像がこの十一面観音像です。がっしりとした肩幅に全体的に丸みがあり、女性的な印象を与えます。また最大の特徴とも言えるのが独特な光背の文様です。特に頭部の周りには赤・黄・緑の美しい彩色が残り仏像をより華やかにさせます。金堂に向かって左端に安置されますが、当初の安置場所は不明です。

【十二神将】

木造 像高100cm前後 鎌倉時代 重要文化財

薬師如来の眷属として十二の方角を守るこれらの像は、頭上にそれぞれ十二支が彫刻されています。それぞれが特徴的なポーズをとっており、色彩が多く残ります。像の伝来は不明で、元々は別の場所から移されたとされています。

※辰神、羊神は奈良国立博物館にて展示

弥勒堂

弥勒堂 重要文化財 鎌倉時代

柿葺き、入母屋造りで、鎌倉時代の建立とされています。金堂の左手にあり、鎧坂を上がったところにあります。室生寺の第2祖修円が興福寺の伝法院を移築したと言われています。※現在修復中

【釈迦如来坐像】

木造 像高106.3cm 平安時代 国宝

弥勒堂に客仏として安置されているこの像は、平安前期彫刻の白眉として知られています。どっしりと安定した姿に引き締まった慈愛の表情が美しく、個人的に横から眺めた際の胴周りの太さを見ることをオススメしています。※現在は奈良国立博物館にて展示中

灌頂堂

灌頂堂 国宝 鎌倉時代

入母屋造り、檜皮葺きのお堂で、1308年に建立されました。数値上の大きさより大きく見えるのは金峯山寺蔵王堂と同様の軒の深さがそう思わせます。真言密教の最も大切な法儀である灌頂を行う堂で、真言寺院の中心であるところから本堂とも呼ばれます。

【如意輪観音】

木造 像高78.7cm 平安時代 重要文化財

本堂正面の厨子に安置されるこの像は、穏やかな作風の桧の一木造りの仏像。観心寺・神咒寺の如意輪とともに日本三如意輪の一つと称されている。観心寺・神咒寺の如意輪観音像は秘仏ですが、当寺の如意輪観音像は秘仏ではないためいつでも拝観できます。

五重塔

五重塔 国宝 総高 16.1m 奈良時代後期

室生寺のシンボル的存在でもある五重塔は、屋外に立つ五重塔としては我が国で最も小さく、また法隆寺五重塔に次ぐ古塔として知られます。塔心部の高さが初重の4.7倍もあり、非常に細長いが、屋根の勾配は緩やかで美しく見えます。

平成10年の台風被害により五重塔はぎ倒された巨木が塔に倒れかかり倒壊寸前の状態でした。塔の修復のため、秘仏などの寺宝を博物館で特別展示するなどして、修復費用を集めることとなり無事に修復され、元の姿に戻りました。

奥の院

五重塔の脇を通って高い石段を登り切ると奥の院にたどり着きます。弘法大師を祀る御影堂は大師堂とも言い、板葺き二段屋根の宝形造りで、屋上の宝珠と露盤は優品です。各地にある大師堂の中でも最古級の堂とされています。

奥の院までの道のりは本当に険しい階段となるので体力に自信のない方にはオススメしません。

紅葉ライトアップ

毎年秋には紅葉ライトアップが行われており、国宝・五重塔には龍の姿が映し出されます。

【拝観時間・拝観料】
17時~20時 入山は19時半まで
大人 500円・小人300円

【2018年 ライトアップ日】
11月10日(土)、11日(日)、16日(金)~18日(日)、22日(木)~25日(日)

【ライトアップの様子】

灌頂堂

金堂

鎧坂下

仁王門

石楠花

鎧坂に咲く石楠花

室生寺といえば「石楠花(シャクナゲ)」を思う方も多くいると思います。毎年4月の中旬頃から境内を彩る石楠花ですが、特に鎧坂に咲く石楠花は美しく人気があります。花の色は、濃く鮮やかな紅色から薄桃色になり、白に近い色になってやがて散ります。海抜40メートルに位置する室生寺の湿気と適度な寒さが、高山植物の石楠花に適し、毎年見事な花を咲かせてくれます。

近くのおすすめスポット

【大野寺】

寺伝によると681年に役行者が開き、824年に弘法大師が室生寺を開創の時、この地に一宇を建て、本尊弥勒菩薩を安置して慈尊院弥勒寺と称したとあり、室生寺の西の大門としたのが始まりです。鎌倉初期に磨崖仏が作られました。

【室生龍穴神社】

創建年代は不明ですが、8世紀、皇太子だった桓武天皇の病気平癒を願い、室生の龍穴で祈祷が行われた記録があり、これが本殿のさらに山奥にある「吉祥龍穴」ではないかと考えられています。その後無事病気が治り、勅命によって創建されたのが室生寺ですので神社との関わりは深いです。

詳しくはこちら→室生龍穴神社

アクセス

<住所> 奈良県宇陀市室生78

<電話> 0745-93-2003

<拝観時間>
4月1日~11月30日 8:30~17:00
12月1日~3月31日 9:00~16:00

<拝観料> 大人600円・子供400円

<駐車場> 有料駐車場あり

電車・バスでお越しの方へ
近鉄室生口大野駅から室生寺前行きバス終点下車徒歩5分

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