金堂・五重塔・大講堂(法隆寺)



金堂

金堂(国宝)

入母屋造 桁行五間、梁間四間 飛鳥時代

金堂は西院伽藍最古の建築で、飛鳥時代に建てられました。一見金堂は2階建てに見えますが、見た目だけの2階建てで実際は1階のみです。柱の途中が膨らんだ形のエンタシスの柱はその美しさが特に有名で、金堂の柱の数は回廊の柱の本数と同じです。また軒の重量を支える雲斗・雲肘木の美しさも必見です。

堂内には釈迦三尊像(国宝)、阿弥陀三尊像(重文)、四天王立像(国宝)、吉祥天・毘沙門天立像(国宝)が安置されています。

釈迦三尊像

銅造釈迦如来及両脇侍像(国宝)

銅造 像高:87.5cm(台座から光背までの高さは382.2cm)飛鳥時代

金堂の本尊で台座の上に中尊の釈迦如来坐像と両脇侍菩薩立像が安置されています。「アルカイックスマイル」や「杏仁形の目」といった飛鳥時代を代表する特徴が表れています。光背には、推古30年(622)に聖徳太子が発病され、また薨去されるにあたり、その病気平癒と成道を願って造られた太子等身の像が鞍作止利により造られたと記されています。



壁画

日本の仏教絵画の代表作として知られる金堂内壁画です。堂外陣四周には大小12面の壁画があり、4つの大壁にはいずれも説法相の如来と両脇侍菩薩を中心に、諸尊が整然と立並ぶ浄土図が描かれ、釈迦、阿弥陀、薬師、弥勒の四仏の各浄土を再現しています。しかし1949年火災によって焼損し、飛天の小壁のみが取りはずされていて災禍を免れましたが、小壁の羅漢図は跡形もなく粉砕されてしまいました。それを機に壁画が焼損した1月26日は文化財防火デーと定められ、日本各地の社寺等で消火訓練が行われています。

現在堂内には、1970年完成の再現模写が飾られています。

五重塔

五重塔(国宝)高さ:32.45m、飛鳥時代

現存する世界最古の木造五重塔であり、特徴として初重から五重までの屋根の逓減率(大きさの減少する率)が高く、五重の屋根の一辺は初重屋根の約半分になっています。一見屋根が6つある六重塔のように思えますが、一番下の屋根は塔を支える役割をもつ裳階(もこし)であるためカウントしません。醍醐寺(京都府)、瑠璃光寺(山口県)に並ぶ日本三名塔の一つに数えられる美しい塔としても知られています。



初層

五重塔初層には東面・西面・南面・北面それぞれに塔本四面具(国宝)と呼ばれる約80体の塑造の群像を安置しています(すべて国宝)。和銅4年(711)に造られており、釈迦に関する四つの説話から四つの場面を塑像の小群像で表しています。

大講堂

大講堂(国宝)

桁行九間、梁間四間、入母屋造、本瓦葺き 平安時代

西院伽藍最大の建築物で金堂・五重塔の奥に建てられています。創建時は北側の回廊の外に独立して建っていましたが延長3年(925)に焼失し、正暦元年(990)ほぼ元の規模と同じ大きさに再建されました。堂内には薬師三尊像(平安時代、国宝)と四天王像(重文)を安置しています。

法隆寺の伽藍

法隆寺の主要堂塔については各ページで詳しく紹介しています。

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食堂・綱封蔵(法隆寺)

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大宝蔵院(法隆寺)

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夢殿(法隆寺)



アクセス

<住所> 奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内1

<拝観時間>
2月22日~11月3日:午前8時~午後5時
11月4日~2月21日:午前8時~午後4時30分

<拝観料> 一般1,500円 / 小学生750円

<駐車場> 近隣に民間の駐車場あり

電車をご利用の場合
JR法隆寺駅より
徒歩約20分
バス「法隆寺参道」行き 法隆寺参道下車



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