開運招福水谷九社めぐり

春日山より湧き出る聖なる川「水谷川」は古くより「命の水」として大切にされてきました。その水谷川のほとりに鎮座する水谷神社は、御本社・若宮社に次ぐ格式高いお社で、その周辺は古来より龍神信仰が盛んな場所でした。そして2018年夏に約140年ぶりに再興された龍王社を記念し、龍王社を含む九社をめぐる「開運招福 水谷九社めぐり」が誕生しました。

春日大社には以前より若宮社を中心とした「若宮15社めぐり」があり、そちらも巡礼されることをお勧めしています。

若宮15社めぐりについてはこちら→若宮15社めぐりとは?

春日大社についてはこちら→春日大社について

お参りの方法

御祈祷所

九社めぐりの受付は御祈祷所です。受付を済ませると祈願札がいただけ、一番から九番の御神前に祈願札を献じてお参りします。全て終わると、御守りと御朱印が授与されます。だいたい30分ほどで全てお参りできました。

御朱印についてはこちら→水谷九社めぐり御朱印

受付時間 9:00〜15:00

初穂料 1,500円



第一番 総宮神社

御祭神:伊勢・春日・八幡大神、白山大神、三光宮、二上権現、北向荒神、窪弁財天、睡大神

御神徳:建築・家宅守護

御例祭:六月五日

住まいを授け、住む人の平安をお守りになる神様です。建築・土木関係者の信仰も篤く、地鎮祭や引越しの際にお参りすると良いとされています。

第二番 一言主神社

御祭神:一言主神

御神徳:一願成就

御例祭:六月五日

一言信仰の御霊験高く、一事を真剣に祈願すれば叶えてくださる神様です。物事の善悪を判断する力を与えてくださる神様としても信仰が篤いです。祈願が成就した際には感謝の心を籠め、鳥居を奉納するしきたりがあり、多数の鳥居が奉納されています。



第三番 龍王社

御祭神:龍王大神

御神徳:運気上昇、金運・財運守護

御例祭:八月八日

天に昇る龍の如く運気を上昇させ、富貴に導く神様です。龍王社はかつて勅使門を備えた壮麗な安居屋の鎮守社として、また春日における龍神信仰の中心的なお社として、広く崇敬を集めていましたが、明治時代に総宮神社に合祀されました。龍王社は神山春日山に鎮座する水徳の神で、中世には善女龍王を祀る高山龍王社ともいわれた式内社鳴雷神社の里宮にあたるお社です。

第四番 水谷神社

御祭神:素戔嗚尊、大己貴命、奇稲田姫命

御神徳:病気封じ・八方除け

御例祭:四月五日(鎮花祭)

難病・疫病を封じ、地相・家相・方位・日柄などから現れる災難を取り除き、福徳円満をもたらす神様です。平城京の水源となる新山春日山から涌きいずる清流「水谷川」の水源地に鎮座する上水谷神社の里宮で、春日大社の中でも最も古いお社の一つです。御祭神は平安時代に隆盛した牛頭天王としても信仰され、京都八坂神社の本祀ともいわれる格式高いお社です。御例祭(鎮花祭)には、古くからの社伝神楽と禰宜座狂言が奉納されてきました。禰宜座狂言というのは春日神人(禰宜)が演じる事からそう呼ばれ、豊臣秀吉が肥前名護屋城に招くなど一流の狂言として誉れ高かったとされています。かつて水谷神社の西には子安社があり、その御力の現れる場所が拝殿の「子授け石」とされます。この石を清めると子宝に恵まれると参拝者が後を絶ちません。



第五番 浮雲神社

御祭神:天児屋根命

御例祭:七月二十五日

御神徳:御蓋山の頂上、浮雲峰の本宮神社同体とも考えられ、近世、雨乞の祈願が行われました。

第六番 晴明神社

御祭神:晴明神

御神徳:生気横溢・家庭の守り神

御例祭:七月十五日

人々に生気をみなぎらせ、日々の生活全般を御守りくださる慈愛に満ちた神様です。御祭神は桓武天皇にご縁ある京都の平野神社にお祀りされる今木神と御同神ともいわれています。もと興福寺四恩院にあったお社で、近世には陰陽師が祭祀に関わるなど、陰陽道との繋がりも深い神社です。



第七番 愛宕神社

御祭神:火産霊神

御神徳:火伏・必勝

御例祭:七月十五日

火難を防ぐ愛宕権現で台所や厨房の守り神として、勝負事(争いごと)を勝利に導く神様としても信仰されます。

第八番 天神社

御祭神:天常立尊

御神徳:延命長寿・災難消除・受験合格

御例祭:七月二十五日

延命長寿・災難消徐の御霊験高く、北野天神と御同神とされ、学業成就・受験合格・資格取得の神様としても信仰されます。

第九番 船戸神社

御祭神:衝立船戸神様

御神徳:交通安全・厄除

御例祭:六月五日

伊弉諾尊様が投げた杖から御出現されたと伝えられ、経津主命様(大宮第二殿)の御伴神とされる神様です。その昔、京都の御所から春日の神々様に祈りをささげるために遣わされた摂関家の姫君、斎女・内侍が通った内侍道です。そして御本殿から水谷神社を経て東大寺二月堂へ向かう水谷道が交わる所に御鎮座になり、交通安全や邪気の侵入を防ぐ塞神として信仰されています。
尚、ご祈祷所での交通安全の御祈願は春日皇大神様に御守護を願うものですが、船戸神社の尊い交通安全のご加護も頂くべく、特別に船戸神社御神域に車祓所が設けられています。