正暦寺

奈良市郊外にひっそりと佇む正暦寺は紅葉の名所として知られます。参道や塔頭寺・院正寿院での景色は絶景です。本堂は通常非公開ですが、紅葉のシーズンには公開されるのであわせて参拝をおすすめします。また日本酒発祥の地としてお酒好きにはたまらない寺院です。

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正暦寺

正暦寺の歴史

992年、一条天皇の発願により、藤原兼家の子兼俊僧正が創建しました。往時には、報恩院以下86坊の堂塔伽藍が建ち並ぶ宗教都市でしたが、1180年に、平重衡による南都焼き討ちによって焼失しました。その後復興し、明治初期までは82坊も存在する大寺院したが廃仏棄釈により衰退し、現在では本堂と正寿院のみとなりました。参道には遺構として石垣などがわずかに残ります。



本尊:薬師如来倚像

薬師如来倚像(重要文化財)

金銅 座高28.0cm、制作年代:白鳳時代

台座に腰を掛けるという倚像の形をとる金銅仏であります。足は踏み割り蓮華に乗せています。正暦寺の御本尊であり、特別公開時のみ御開帳するため秘仏となっています。秋季特別公開時のみ本堂での御開扉となります(それ以外は正寿院での御開扉)

本尊公開日
春季特別公開:毎年4月18日~5月8日
秋季特別公開:11月〜12月初旬
夏至祭:毎年12月22日

塔頭寺院:福寿院

京狩野3代目狩野永納筆の襖絵

かつては86坊の堂塔伽藍が建ち並んだ正暦寺ですが、正寿院は現在唯一の塔頭寺院です。1681(延宝9年)に建替え・建立された建物で、上壇の間を持つ数寄屋風客殿建築であり、国の重要文化財に指定されています。県指定重要文化財の孔雀明王像、京狩野3代目狩野永納筆の襖絵、正暦寺の大自然を見渡す借景庭園、護摩堂を通年拝観可能です。

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正暦寺 福寿院



紅葉の名所

正暦寺は紅葉の名所として知られ紅葉シーズンには臨時バスも運行されます。カメラマン同士のケンカがあり、現在では福寿院での紅葉の撮影は禁止されています。

また普段公開していない正暦寺本堂も特別公開されます。(11月〜12月初旬)

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日本酒発祥の地

本来、寺院での酒造りは禁止されていましたが、神仏習合の形態をとる中で、鎮守や天部の仏へ献上するお酒として、荘園からあがる米を用いて寺院で自家製造されていました。正暦寺の酒造技術は室町時代を代表する革新的酒造法として、室町時代の古文書『御酒之日記』や江戸時代初期の『童蒙酒造記』にも記されています。

これらの歴史的背景は、正暦寺が日本清酒発祥の地であると言われる所以です。

【正寿院で清酒を販売しています】

現在は当時のような大規模な酒造りは行っておりませんが、毎年1月に酒母の仕込みを行っています。そして「奈良県菩提酛による清酒製造研究会」に所属する奈良県の蔵元がその酒母を持ち帰り、その酒母を用いて醸造した清酒を正暦寺福寿院にて販売しています。



年中行事

1月3日〜5日 修正会
1月中旬 菩提酛清酒祭
2月3日 節分会
3月9日 人形供養
4月18日 薬師会式
4月18日〜5月8日 春季特別公開
11月初旬〜12月初旬 秋季特別公開
12月22日 冬至祭

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【弘仁寺】

通称「高樋の虚空蔵さん」と呼ばれる寺院で、毎年4月13日に行われる「十三日詣り」で有名です。寺名は弘仁年間に創建されたことから「弘仁寺」と名付けられました。海抜180メートルの小高い山の中腹に本堂を中心に寺堂が建ち並んでいます。

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弘仁寺



アクセス

<住所> 奈良県奈良市菩提山町157

<電話> 0742-62-9569

<入山・拝観時間> 9:00〜17:00

<拝観料> 500円

<駐車場> 無料駐車場あり(紅葉シーズンのみ500円)

自動車をご利用の場合
奈良方面から
奈良県庁前交差点から国道169号線を天理方面に南下。 約15分走ると大きな交差点の左脇に正暦寺の看板あり(交差点には「奈良東病院」の看板もあり)。その交差点を山側に左折し、道なりに4km進んだところにあります。

天理方面から
西名阪国道 天理ICから国道169号線を奈良方面に北上。約10分走ると大きな交差点の右脇に正暦寺の看板あり(交差点には「奈良東病院」の看板もあり)。その交差点を山側に右折し、道なりに4km進んだところにあります。

電車・バスをご利用の場合
JR奈良駅より桜井線に乗りJR帯解駅下車。東に徒歩1時間30分
バスは普段は運行しておらず、秋の紅葉シーズンにJR奈良駅と近鉄奈良駅から正暦寺行き直通臨時バスが運行されます。(11月中旬~12月初旬予定)