春日大社のすべて

2018年、春日大社は創建より1250年を迎えます。それを記念し創建からの歴史を辿りながら、春日大社に伝わる多くの社宝と関連作品により、その全容を示すのがこの展覧会です。

春日大社は全国で最も多くの国宝件数を保有する神社であり、奉納品や神具がその大半であることから保存状態も良く「平安の正倉院」とも呼ばれています。

今回は「春日大社のすべて」の見どころと、その魅力について紹介します。

会期・会場

会期 平成30年4月14日(土)~平成30年6月10日(日)

休館日 ※毎週月曜日 ※ただし4月30日(月・振休)は開館

会場 奈良国立博物館

春日大社とは

春日山原始林を背景に奈良公園内にある神社です。世界遺産「古都奈良の文化財」であり、 奈良時代に平城京の守護と国民の繁栄を祈願する為に創建され藤原氏の氏神を祀ります。全国に約1000社ある春日神社の総本社であり、主祭神:武甕槌命が白鹿に乗ってきたとされることから、鹿を神使としています。

春日大社についてはこちら→春日大社




主な出陳品(通期)

鹿座仏舎利及び外容器

白雲上に坐す白鹿の背に神籬(ひもろぎ)を立て、円相中に舎利を奉安する形式の舎利容器。釈尊(しゃくそん)の遺骨である舎利は、本殿第一殿の祭神・武甕槌命を示すもので、鹿島立神影図と同様の構成を示す。興福寺僧により若宮社に寄進された品である。

白鹿の由来は、春日大社本殿第一殿の祭神・武甕槌命が白鹿に乗って御蓋山に現れた事から。

【重要文化財】 春日宮曼荼羅

春日大社の景観を描く春日宮曼荼羅のうち現存最大規模を誇る記念碑的大作で南市町自治会が保有しています。社殿などの建築を克明に表し、樹木一本一本を精緻な筆致で描き込んだまるで境内図のような作品です。上空に浮かぶ円相内の仏菩薩(ぶつぼさつ)五尊は春日大社の祭神の本源の姿とされています。

主な出陳品(前期)

【国宝】金地螺鈿毛抜形太刀

「毛抜」というのは、拵(こしらえ)の柄に大きな透かしがあり、それ透かしが古代の毛抜きに似ていることから名付けられました。完全な形で現存する毛抜形太刀は3振のみしか無く、その内2振が春日大社所蔵です。この「金地螺鈿毛抜形太刀」はその2振のうちの1振です。

【国宝】本宮御料古神宝類 蒔絵箏

甲面を研出(とぎだし)蒔絵で装飾した13弦の箏で、金、銀に加え銅粉を蒔くのが珍しく、内蒔や蒔暈(まきぼかし)などの技法も用いた平安蒔絵の再興傑作として知られます。

【春日鹿曼荼羅】

神鹿が雲に乗って春日の地に飛来する形は「鹿島立神影図」と共通しますが、鞍上には神像に代えて神木の榊を立てる点で異なり、草創縁起から外れて、春日神の出現を象徴的に表わす図となっています。この種の図を「鹿曼荼羅」と称し、その五箇所の枝に乗る形で、五所の各本地仏像を表わしているのが特徴的です。興福寺との繋がりが強い春日大社には神仏習合の品が数多く残っています。




主な出陳品(後期)

【国宝】平安時代

復元模造 平成30年

【若宮御料古神宝類 平胡簶】

平胡簶とは矢を差し、携帯する用具です。背板両面には螺鈿などを用い尾長鳥や宝相華文が表わされています。左大臣となった藤原頼長の所用品です。平成30年に復元模造が完成し当時の姿が鮮明にわかるようになりました。

 

【国宝】 赤糸威大鎧(梅鶯飾)

大鎧は騎射戦に用いられた鎧で、中世後期には「式正鎧」として高い格式を誇りました。この大鎧は宝庫に伝来した奉納品で、紅花あるいは蘇芳(すおう)で染められた赤い威毛(おどしげ)が華やかなことで知られます。梅や鶯の飾金物も尽きせぬ妙味を湛えていることも特徴的です。

グッズ紹介

本展でしか購入できないオリジナルグッズの一部を紹介します。

マスキングテープ

ポストカード

御朱印帳

図録




なら仏像館

 

なら仏像館は、飛鳥時代から鎌倉時代にいたる日本の仏像を中心に、国宝、重要文化財を含む常時100体近くの仏像を展示する、国内の博物館では、もっとも充実した仏像の展示施設です。

アクセス

奈良国立博物館

<住所> 奈良県奈良市登大路町50番地

<電話> 050-5542-8600

<入山時間>
9:30~17:00

<駐車場> 周辺に民間の駐車場あり

自動車をご利用の場合

名古屋方面から
西名阪自動車道・天理I.C.から国道169号線を北へ約15分。

大阪方面から
第二阪奈道路・宝来I.C.から国道369号線を東へ県庁を越えて約1分。
西名阪自動車道・天理I.C.から国道169号線を北へ約15分。

京都方面から
京奈和自動車道・木津I.C.から国道24号線を南へ、国道369号線を東へ約1分。

電車をご利用の場合
近鉄奈良駅下車 登大路を東へ徒歩約15分
JR奈良駅または近鉄奈良駅から市内循環バス外回り「氷室神社・国立博物館」バス停下車すぐ