国宝禅室 屋根裏探検(元興寺)




元興寺

世界遺産元興寺は蘇我馬子が6世紀末、飛鳥に建立した日本最古の本格的寺院「法興寺(飛鳥寺)」が平城遷都に伴って718年に法興寺は現在の地に移転し元興寺と改めました。奈良時代には興福寺東大寺と並ぶほどの寺域を誇っていました(現在のなら町ほぼ全域)が衰退し、現在ではその殆どを失いました。

詳しくはこちら→元興寺

屋根裏探検

平成10年の「平城遷都1300年」に実施し、好評を博して以来の8年ぶりの企画。日頃は非公開の国宝禅室の屋根裏に上がり、ヘルメットを着用し懐中電灯を片手に建築構造や部材などを見学します。

所要時間は30分




開催期間

Sample Content

【開催期間】
前期 6月16日(土)〜7月16日(月・祝)
後期 10月13日(土)〜11月11日(日)

【拝観時間】
9:00〜17:00

【拝観料】
1000円(通常拝観料は別途500円)
拝観は要予約

注意事項

画像のように屋根裏は狭く暗いです。ヘルメットと懐中電灯の貸し出しはありますが、動きやすい服装で行かれることをお勧めします。

写真撮影も可能ですが、狭いため足を踏み外さないよう注意して撮影してください。




屋根裏の様子

階段を上がったところの様子です。何かを安置していたと思われる厨子がありました。

こちらは昭和期の修理の際に当時の棟梁が書いた文字です。左側には完成した日付が書かれています。

「頭貫」飛鳥時代の木材です。頭貫とは柱と柱を上部でつなぐために柱の頭部に用いる横木のことを指します。

「肘木」奈良時代の木材です。天武期に飛鳥寺を修復した時の部材と推定されています。

「大梁」白鳳時代の木材。こちらも天武期に飛鳥寺を修復した時の部材と推定されています。

この2つの画像は同じ木材の両面です。画像1枚目の木材の表面はザラザラしているのに対して2枚目は比較的ツルツルとした表面をしています。なぜ表面の質感がこれほど違うのかと言うと、ザラザラしている表面はかつて元興寺の外に出ていた部分であるとされ、風雨により痛んだとされています。

こちらの木材は鱗のようなデコボコのある表面をしています。このデコボコの正体は表面を調整するために釿(ちょうな)で削ったものです。

職人の息抜き?

【壁に舞鶴】
土壁に上方から舞い降りる一羽の鶴が、鏝(こて)の先端を使って描かれています。こちらは昭和の大修理のものです。

【飛行機】
大梁の裏側に鑿で彫り込んだ飛行機が描かれています。その下には富士山?と思わしき山もあります。戦時中から終戦直後にかけて修理が行われていたことをうかがわせる落書きです。




展示されている古材

禅室にはかつて使用されていた古材が展示されています。

飛鳥時代の巻斗

奈良時代の巻斗

1097年伐採の間斗

古代の瓦




アクセス

<住所> 奈良県奈良市中院町11

<電話> 0742-23-1377

<拝観時間> 9:00〜17:00

<駐車場> 無料駐車場あり

電車・バスでお越しの方へ
近鉄奈良駅から徒歩15分
福智院町下車、徒歩5分

JR奈良駅徒歩20分
田中町下車、徒歩5分




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