夢殿・伝法堂(法隆寺)



夢殿

夢殿(国宝)奈良時代

聖徳太子の斑鳩の宮の跡で、朝廷の信任厚かった高僧行信が宮跡の荒廃ぶりを嘆いて太子供養の伽藍の建立を発願し、天平20年(748)に聖霊会を始行したとされる太子信仰の聖地です。東院伽藍の本堂でもある夢殿は八角円堂の建物で、奈良時代の建立ですが、鎌倉時代に大改修が行われています。

夢殿の本尊である救世観音像は毎年春と秋の公開時のみ見ることができます。

【救世観音公開日】

春季 4月1日〜5月18日
秋季 10月22日〜11月22日

御朱印はこちら↓↓

法隆寺 夢殿

救世観音像

救世観音菩薩立像(国宝)

木造 像高:178.8cm、飛鳥時代

夢殿の御本尊で、600年代に造像された救世観音は739(天平11)年に八角堂の夢殿に納められました。約200年間、法隆寺の僧侶さえ拝むことができなかったとされる秘仏でしたが、明治初期に岡倉覚三(天心)とフェノロサが初めて白布を取り、「発見」した像とされています。伝説では、封印を解けば聖徳太子の怒りを買い地震により法隆寺全体が倒壊すると信じられていたため長らく秘仏であったとされています。長年秘仏であったことから保存状態が良く、金箔が多く残っています。現在も春と秋の一定期間のみご開帳されます。



伝法堂・絵殿・舎利殿

【伝法堂】奈良時代(国宝)

聖武天皇の夫人であった橘古那可智の住居が東院伽藍に移築奉納された建物です。切妻造本瓦葺、桁行七間、梁行四間の建物で、内部は床を張り、天井を張らない化粧屋根裏とします。奈良時代の住宅遺構としても貴重で、堂内には乾漆造阿弥陀三尊像(奈良時代 重文)が安置される。他に梵天・帝釈天立像、四天王立像、薬師如来坐像、釈迦如来坐像、弥勒仏坐像、阿弥陀如来坐像(木造平安時代 重文)を安置されています。

【絵殿・舎利殿】鎌倉時代(重要文化財)

創建時は「七間御経蔵」と記された建物で、聖徳太子ゆかりの品々保管する蔵でしたが、1219年の建て替えで改造され、東側三間分を舎利殿、西側三間分を絵殿、中央一間を馬道としました。舎利殿中央の仏壇上には1364年造立の春日厨子が置かれ、「仏舎利」が納められました。毎年1月1日〜3日まで厳修される「舎利講」でご開帳されます。

鐘楼

鐘楼(国宝)鎌倉時代

夢殿拝観出口にあるこの鐘楼は、袴腰と呼ばれる形式の鎌倉時代の建物で、内部には「中宮寺」と陰刻された奈良時代の梵鐘が吊るされています。正岡子規が詠んだ「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」に出てくる鐘はこちらの金ではなく西円堂横にある鐘のこと指しています。

法隆寺の伽藍

法隆寺の主要堂塔については各ページで詳しく紹介しています。

法隆寺(メインページ)はこちら↓↓

法隆寺

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金堂・五重塔・大講堂(法隆寺)

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上御堂(法隆寺)

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東室・聖霊院・妻室(法隆寺)

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三経院・西室(法隆寺)

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西円堂(法隆寺)

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食堂・綱封蔵(法隆寺)

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大宝蔵院(法隆寺)



アクセス

<住所> 奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内1-1

<拝観時間>
2月22日~11月3日:午前8時~午後5時
11月4日~2月21日:午前8時~午後4時30分

<拝観料> 一般1,500円 / 小学生750円

<駐車場> 近隣に民間の駐車場あり

電車・バスでお越しの場合
JR法隆寺駅より バス「法隆寺参道」行き法隆寺参道下車
JR王寺駅(北口)より バス「国道横田・シャープ前・法隆寺前」行き法隆寺前下車
近鉄筒井駅より バス「JR王寺駅」行き法隆寺前下車



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