鏡作坐天照御魂神社



鏡作坐天照御魂神社

田原本町に鎮座する鏡作坐天照御魂神社(かがみつくりにいますあまてるみたま)は通称:鏡作神社と呼ばれ、鏡を御神体として祀られた古社です。鏡の神様としては全国で最も由緒の深い神社とされています。また当社には神社でありながら梵鐘があり、誰でも鐘を鳴らすことができます。

御朱印はこちら↓↓

鏡作坐天照御魂神社

歴史・御祭神

第十代崇神天皇6年、都(大和)が、天照大御神から賜った八咫鏡を宮中にお祀りするのは畏れ多いとして、まずは笠縫邑にお祀りし、最終的に伊勢の神宮に鎮座されました。

この八咫鏡を都から遷す時に、崇神天皇は、この辺りにいた鏡職人(鏡作部)に、その神鏡に代わる新しい鏡を、宮中に祀るために作るように命じました。いきなり本番を作るわけにはいかないので、まずは試作の鏡が鋳造されました。

その時に試作された鏡を御神体として、天照国照日子火明命をお祀りした、という伝承が伝わっており、平安時代の『和名抄』にも記載されています。

御祭神:天照国照日子火明命、石凝姥命、大糠戸命



御神体

御神体・三神二獣鏡

鏡石

こちらが当社の御神体「三神二獣鏡」です。社伝では上記の通り崇神天皇はがこの辺りにいた鏡作部に、その神鏡に代わる新しい鏡を、宮中に祀るために作るように命じ、その試作品が三神二獣鏡とされています

実際に伝わる鏡は三角縁神獣鏡の外区が欠落したもので、中国製の鏡と考えられています。

また鏡池の前にある「鏡石」は、江戸時代に鏡池より出土したもので、古代の鏡の作成時に鏡面の研磨工程で使用された石ではないかと考えられています。

鋳造面を鏡面への研磨時にこの鏡の凹面に粗鏡を固定し、水を流し二上山の麓より採取した金剛砂で平面加工などを行ったと推察されます。

御神体:三神二獣鏡

境内の様子

【本殿】

春日造・流造

三神お祀りしている本殿ですが、一般的な神社だとそれぞれの神様には区画があり、建物内で分離しているのが通常です。しかし当神社の場合は、三神の御扉が渡り廊下でつながってる非常に珍しい本殿です。

【鏡池】

当神社には鏡池と呼ばれる池があり、古代の匠たちが、この池の水を使って鏡を作っていたのではないかと考えられています。あるいはこの池で祓い清めを行っていたという説もありますが、確かなことは不明です。

若宮社

拝殿

四社

末社



梵鐘

神社の境内ですが鐘楼があります。神仏習合時代、神宮寺の開楽院という寺院がありましたが、明治の神仏分離の際に廃寺となり、鐘楼のみ残りました。ちなみに現在の当社の社務所は寺院跡に建っています。

この釣鐘は太平洋戦争時に金属類供出の国策に従い大阪の工場まで運ばれましたが、鋳潰される直前に終戦となり当社へ無事に帰りました。

現在では誰でもこの鐘を鳴らすことができます(無料)

年中行事

1月1日 歳旦祭
2月21日(近い日曜日)10時〜、13時〜 祈年祭御田植祭
10月第4土曜日 宵宮祭
10月第4日曜日 例祭
11月中 七五三(予約制)
11月23日 新嘗祭
12月31日 大祓
12月31日 除夜の鐘
毎月1日 9時 月次祭(本社)
毎月15日 9時 月次祭(若宮)



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アクセス

<住所> 

<電話> 0744-32-2965

<駐車場> 無料駐車場あり

電車でお越しの場合
近鉄田原本駅より徒歩16分



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