興福寺五重塔が120年ぶりの大規模修理



興福寺五重塔が120年ぶりの大規模修理

かねてから噂されていた興福寺五重塔(国宝)が来春(令和4年)より大規模修理することが正式に決まりました。

創建以来5回の焼失・再建を繰り返した五重塔は現在、鎌倉時代の塔が今日まで奈良のシンボルとして建っています。しかし塔の壁のしっくいがところどころ剥がれたり、部材の一部に穴が空いたりと傷みが激しくなっているため、明治34年以来、約120年ぶりに大規模修理を実施することになりました。

今年4月に落慶した薬師寺東塔の修復が10年要しましたが、興福寺五重塔もほぼ同様の10年が想定されています。

2022年秋期特別公開

令和4年3月1日~31日まで予定されていた五重塔の特別公開は新型コロナウイルスの影響により延期となっていましたが、秋に公開される運びとなりました。

また五重塔の特別御朱印、切り絵御朱印を参拝者限定で授与していただけます。(特別御朱印:300円、切り絵御朱印:1,000円)

会期:令和4年9月17日(土)~10月16日(日)

拝観時間:9時~16時(最終受付15時45分)

拝観料:大人1,000円、中高生600円、小学生400円

五重塔について

五重塔(国宝)

本瓦葺 高さ50.1m 鎌倉時代

五重塔は、光明皇后の発願により天平2年(730)に建立されましたが、その後5回の焼失・再建を繰り返し、応永33年(1426)頃に再建され現在に至ります。塔の高さは東寺の五重塔に次ぐ国内で2番目に高い五重塔です。三手先斗栱を用いた古様の建て方ですが、一部では中世的な手法も大胆に使用され、当時の最先端の技術と創建時の技術が絶妙なバランスで合わさった建築方法でもあります。

五重塔についてさらに詳しくはこちら↓↓

五重塔(興福寺)



興福寺について

世界遺産「古都奈良の文化財」の一つとして登録されている法相宗大本山の寺院です。西国三十三所の第九番札所や阿修羅像で知られる寺院ですが、見所はそれらだけではなく、特に国宝仏像は全国の13%が興福寺の仏像です。平成30年10月には中金堂が落慶しました。

詳しくはこちら↓↓

興福寺

参考 薬師寺東塔

同じ法相宗の薬師寺では、平成21年(2009)より東塔解体修理工事が開始され、令和2年(2020)4月に完成しました。これは興福寺の五重塔修理に関し、大きな成功モデルとなったのではないでしょうか?

東塔の高さに関しては東塔が総高34.1m(相輪含む)、対して興福寺五重塔は50.1mとさらに高くなっていますが、工期は薬師寺の10年ほぼ同じと予定されています。

東塔についてはこちら↓↓

10年ぶりの東塔(薬師寺)



アクセス

<住所> 奈良県奈良市登大路町48

<電話> 0742-22-7755

<駐車場> 有料駐車場あり

<拝観時間> 9:00〜17:00(受付は16:45まで)

<拝観料>
中金堂 500円
東金堂 300円
国宝館 700円
共通券(東金堂+国宝館)900円

電車をご利用の場合
近鉄奈良駅より徒歩5分
JR奈良駅より徒歩15分



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