東塔初層公開と水煙特別公開(薬師寺)



東塔初層公開と水煙特別公開

奈良市の薬師寺では平成21年より着工していた東塔の解体修理を終え、初層の一般公開が行われています。また同時開催として、水煙および奉納作品特別公開が西室で展示されています。今秋からは、東塔内陣に文化勲章受賞者、中村晋也氏作の釈迦四相像が心柱を取り囲むように安置される予定ですので、心柱が公開されるのは今回が最後となります。

期間中は限定の東塔御朱印がいただけます。
詳しくはこちら↓↓

薬師寺東塔

期間・場所

期間:令和4年4月29日(金)~5月8日(日)

場所:薬師寺白鳳伽藍



薬師寺について

南都六宗の一つである法相宗の大本山です。天武天皇は皇后(のちの持統天皇)の病気平癒を祈願し藤原京に薬師寺を発願しました。薬師三尊像や、東塔・西塔などその見た目の美しさから日本で最も美しいと寺院とも称されています。

詳しくはこちら↓↓

薬師寺

東塔

東塔(国宝)総高34.1メートル(相輪含む)

薬師寺が創建当初より唯一残しているのがこの東塔です。一見六重に見えますが、実は三重の塔です。これは各層に裳階「もこし」と言われる小さい屋根があるためで、この大小の屋根の重なりが律動的な美しさをかもし出し「凍れる音楽」という愛称で親しまれています。塔の上層部を相輪「そうりん」といいます。その更に上部に尊い塔が火災にあわぬようにとの願いをこめて、水煙が祀られています。水煙に透かし彫りされた24人の飛天は笛を奏で、花を蒔き、衣を翻し、祈りを捧げる姿で、晴れ渡った大空に御仏を讃えています。

日本に現存する江戸時代以前に作られた仏塔としては、東寺五重塔、興福寺五重塔、醍醐寺五重塔に次ぎ、4番目の高さにあたります。



水煙特別公開

西室では水煙や東塔古材、また奉納作品を展示しています。水煙は創建当初より東塔の最上部で塔を護り続けてきましたが、今回の修復作業で代替わりしたため、特別に今回展示しています。

水煙

水煙とは塔の九輪(くりん)の上にある火炎状の装飾金具のことを指します。火事の連想を避け、同時に水難をおさえる意味もこめて名づけたといわれています。全国的にもっとも有名な水煙が天人の舞い降りる姿を表した薬師寺の水煙です。

薬師寺では東塔と西塔の二つの塔がありそれぞれ塔の頂部に水煙があります。

また、水煙の他に東塔相輪擦銘や東塔古材も展示されています。

東塔相輪擦銘

東塔古材



過去の東塔関連記事

東塔の完成までに薬師寺では修理中の東塔に関する様々なイベントがありました。主な内容を振り返ります。

【国宝東塔 新旧水煙特別公開】2019年3月1日〜10日

国宝東塔 新旧水煙特別公開

東塔修復作業最終公開2019年4月27日〜5月6日

東塔修理作業最終公開(薬師寺)

夏休み特別展『国宝 東塔を知る』2019年夏休み期間中

夏休み特別展『国宝 東塔を知る』

【薬師寺展】2020年2月28日~ 4月19日

あべのハルカス美術館で開催されている東塔の10年にわたる大規模な解体修理の落慶を記念する展覧会です。コロナウイルスの関係でほとんど公開されず終了してしまいました。

薬師寺展



近くのおすすめスポット

【蕎麦戯・さか本】

薬師寺と唐招提寺の間にある蕎麦屋です。他では滅多に食べられない本格的な十割そばがいただけます。あまりの美味しさに西の京へ立ち寄った際はほぼ毎回お邪魔しています。

詳しくはこちら↓↓

蕎麦戯・さか本

【唐招提寺】

世界遺産唐招提寺の創建は759年に唐から日本で初めて正式の戒律を伝えた鑑真和上です。純粋な律宗の研修道場として当初は「唐律招提」と称し、勅願を賜ってから「唐招提寺」となりました。毎年5月19日の「うちわ撒き」は特に有名な行事です。

詳しくはこちら↓↓

唐招提寺



アクセス

<住所> 奈良県奈良市西ノ京町457

<電話> 0742-33-6001

<入山時間> 8:30~17:00

<拝観料>
通常拝観券(白鳳伽藍のみ):800円
通常拝観券(白鳳伽藍+玄奘三蔵伽藍):1,100円
共通拝観券(通常拝観券+西室・食堂):1,700円

<駐車場> 有料駐車場あり 500円

自動車をご利用の場合
第二阪奈有料道路 宝来ランプから3km
西名阪自動車道 郡山ICから8km

電車をご利用の場合
近鉄西ノ京駅からすぐ




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です