奈良博三昧 -至高の仏教美術コレクション-



特別展 奈良博三昧 -至高の仏教美術コレクション-

奈良国立博物館のコレクションの中から選りすぐった合計245件(うち国宝13件重文100件)の作品を、日本仏教美術1400年の歴史をたどって行きます。展示は全10章からなり、日本仏教黎明期の古代寺院の遺宝、密教や浄土教が生み出した仏像・仏画、神とほとけが織りなす神仏習合の造形など、各時代にわたる名品によって構成されています。

今回はなんと撮影可能です。フラッシュでの撮影や動画撮影、パノラマ撮影はNGですのでご注意を。

会期

会期:令和3年7月17日 (土)~9月12日 (日)

休館日:毎週月曜日(ただし8月9日は開館)

会場:奈良国立博物館

博物館についてはこちら↓↓

奈良国立博物館



主な出陳物

【菩薩立像】

石造、クシャーン朝(3〜4世紀)

アフガニスタン東部とパキスタン北部にまたがるガンダーラ地方の仏像です。

古代ギリシヤと古代ローマを思わせる顔が特徴的です。髪を結ったインドの行者(バラモン)の姿をした弥勒菩薩と考えられています。

【瓦塔】

瓦製、奈良〜平安時代(8〜9世紀)

奈良時代〜平安時代に流行した、素焼きの塔です。相輪、屋根、壁をそれぞれ焼成し組み上げています。第一層の内陣には小仏像が表されています。木造の五重塔を模した細かな再現が特徴的でぜひこの後、興福寺の五重塔と見比べていただきたい作品です。浜名湖を望む静岡県浜松市出土

【力士立像】

脱活乾漆造 彩色 奈良時代または中国・唐(8世紀)

脱活乾漆造とは奈良時代に流行した技法で、漆に混ぜ物をした木屎(こくそ)で形造られ、細部は金属線を心にしています。顔つきや姿勢がユーモラスで、個人的に志村けんさんお馴染みのギャグを思いますが、その他の手足の描写は写実的で、装身具も台座も丁寧な造りになっています。

【大般若経厨子 附大般若経】重要文化財

木製 黒漆塗 平安時代(12世紀)

『大般若経』を収めた厨子で、全600巻を300巻ずつ2基に分けて収めています。内壁には釈迦と阿弥陀の種子、扉の内面には大般若経の守護神・十六善神を描き、経典そのものを本尊としています。神光院(京都府)に伝来。



【如来立像】

木造 素地 奈良時代〜平安時代(8〜9世紀)

至る所が損傷していますが、堂々たる存在感の仏像です。特徴はなんといっても「どっしりとした下半身」、また下半身のY字型に表された衣のひだは、奈良時代〜平安時代初期の仏像を代表する特徴の一つです。

【地獄草紙】国宝

平安時代〜鎌倉時代(12世紀)

地獄は、人間が死後に生まれ変わるのある6つの世界(六道)の一つで、生前に重い罪を犯したものが堕ちるところです。この作品は地獄の中にある様々な地獄を描いた絵巻の作品であり、鳥地獄など7つの地獄が描かれています。

奈良の地獄絵としては秋に公開される天理市の長岳寺もオススメです。

【如意輪観音坐像】重要文化財

木造、一木造、像高94.9cm

平安時代 とても可愛らしい印象の仏像で、館内でもマスコットキャラ的人気でもあります。しっかりとした体躯でありながら威圧的な雰囲気はなく、リラックスしている姿は多くの如意輪観音像で言えることですが、特にこちらの仏像は際立っています。かつては彩色がありましたが現在では一部を残しほとんどが剥がれています。

【伽藍神立像】

木造、一木造、像高56.3cm

鎌倉時代 この姿が異形の大黒天と解釈され「走り大黒」の名で親しまれてきましたが、本像と着衣や姿勢が同じものが、京都・東福寺仏殿の伽藍神像の中にあり、「感応使者(かんのうししゃ)」あるいは「監斎使者(かんさいししゃ)」と呼ばれていたことがわかり、現在では「伽藍神立像」という名で呼ばれています。



なら仏像館

なら仏像館は、飛鳥時代から鎌倉時代にいたる日本の仏像を中心に、国宝、重要文化財を含む常時100体近くの仏像を展示する、国内の博物館では、もっとも充実した仏像の展示施設です。

金剛力士立像(重要文化財)金峯山寺

木造 像高(阿形)505.8cm(吽形)506.2cm 南北朝時代

吉野町にある金峯山寺仁王門(国宝)に安置されていた仁王像です。仁王門は現在大規模な修理が行われており、しばらくの間は当館にて展示されます。東大寺南大門の仁王像に次大きさで、館内だからこそ感じる迫力は圧巻です。

※金剛力士像のみ撮影可



青銅器館

なら仏像館と渡り廊下でつながれた、青銅器館(坂本コレクション)は、昭和12年(1937)に当館の収蔵庫として建設されました。坂本コレクションとは古美術商店「不言堂」の初代社長で、古美術品の蒐集家・坂本五郎より寄贈された中国古代の青銅器380余点のコレクションです。

令和元年10月8日より青銅器館内の撮影が可能になりました。(他の館内は撮影不可)

詳しくはこちら↓↓

中国古代青銅器(奈良国立博物館)



アクセス

<住所> 奈良県奈良市登大路町50番地

<電話> 050-5542-8600

<入館時間> 9:00~18:00

<駐車場> 周辺に民間の駐車場あり

自動車をご利用の場合

名古屋方面から
西名阪自動車道・天理I.C.から国道169号線を北へ約15分。

大阪方面から
第二阪奈道路・宝来I.C.から国道369号線を東へ県庁を越えて約1分。
西名阪自動車道・天理I.C.から国道169号線を北へ約15分。

京都方面から
京奈和自動車道・木津I.C.から国道24号線を南へ、国道369号線を東へ約1分。

電車をご利用の場合
近鉄奈良駅下車 登大路を東へ徒歩約15分
JR奈良駅または近鉄奈良駅から市内循環バス外回り「氷室神社・国立博物館」バス停下車すぐ



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