椚神社
椚神社
飛鳥時代に奈良盆地と南北に縦断するために整備された道「上ツ道」沿いに道路を塞ぐように鎮座している神社です。その名の通り御神木としてクヌギの木を祀っています。また当社には御神木にまつわる空海伝説が古くから伝わっています。(後述)
由緒
詳しい創建年は不明ですが、当初は古くこの地は椚町と呼ばれていました。江戸時代の『奈良坊目拙解』にはこの地に置かれていた南都南口の惣門の傍に椚の大木があったことが記載されており、これが町名と神社の由来と考えられています。
また、寛文初年(1600年代半ば)以前の作成になる『奈良絵図』では、奈良町南端に「くのき道」との記述はみられますが、町名は認められていません。
空海伝説
空海(弘法大師)が奈良を訪れ休息した際に、空海がこの地に愛用の椚製の杖を突き刺し、椚が発芽して生育し、椚は御神木となりました。一説にはこの杖は春日明神の杖であったとも伝わります。その後は椚大明神と呼ばれ、この椚を切ると罰が当たると言われています。文政年間に一度枯れて植え替えられ、現在は3代目の御神木にあたります。
近くのおすすめスポット
【崇道天皇社】
史書によると、怨霊を鎮めるために祀った御霊神社の一つです。南都八所御霊の一座として御霊会が行われています。かつては当社の隣の璉珹寺の鎮守として祀られ、また御霊神社とともに南都二大御霊社とされています。
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崇道天皇社の隣に建つ璉珹寺です。天平年間に聖武天皇の勅願で行基により開基され、平安時代に紀有常により改めて伽藍を建立され再興されたと伝わっています。毎年5月にご開帳となる阿弥陀如来像は必見です。
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アクセス
<住所> 奈良県奈良市肘塚町208
<駐車場> なし(京終駅にコインパーキングあり)
電車でお越しの場合
JR京終駅から徒歩3分