「文華殿」特別公開(橿原神宮)



『春の特別参拝と重要文化財 織田家 柳本陣屋御殿「文華殿」特別公開』

橿原神宮では、特別参拝と共に、織田信長の弟、織田有楽斎の五男・尚長(ひさなが)を藩祖とする柳本 藩の陣屋御殿が、天理市の柳本町から橿原神宮ヘ移築された建物「文華殿」の保存修理中の様子を特別公開しています。

期間・場所

期間:令和5年4月22日(土)・23日(日)、4月29日(土)~5月7日(日

時間:9時00分~15時00分受付(所要時間約80分/各回最大20名)
※4月29日 12時30分~15時、5月1日・3日・5日 11時20分~15時

参拝料:3,000円(高校生以下1,000円)

受付場所:外拝殿横の特設テント



特別参拝

通常は外拝殿と呼ばれるところからの参拝になりますが、本殿により近い内拝殿での特別参拝をします。内拝殿では、御幣をお供えし、御祭神の「開運招福・健康延寿」の御神徳をお受けになり、より一層幸せな日々をお過ごしになられるようお参りします。内拝殿からだと本来は見えない「本殿」を見ることが出来ます。橿原神宮の本殿は京都御所の賢所(かしこどころ)を移築したものが使用されている非常に珍しい本殿です。

「文華殿」とは

「文華殿」 は、織田信長の弟、織田有楽斎の五男・尚長(ひさなが)を藩祖とする柳本藩の陣屋御殿が、天理市の柳本町から橿原神宮ヘ移築された建物です。「文華殿」は、陣屋御殿のうち表向御殿の[大書院(おおじょいん)]と[玄関] にあたり、 文政13年(1830) に一度焼失し、 天保15年(1844) に再建されています。時を経て、 明治10年(1877) より柳本小学校の校舎として使用されていましたが、校舎の改築計画に伴って撤去されるところを、 地元から復原保存を条件に橿原神宮へ奉納されました。橿原神宮HPより引用

保存修理の特別公開

保存修理の様子です。基本的に神職の方が案内してくださりますが、所々専門の方が詳しく分かりやすく解説してくださいます。普段は間近に見ることの出来ない屋根や瓦などじっくり拝見することが出来ました。※各項目の解説はハンプレット引用

【日本壁 真壁 小舞下地】

壁下地には木と竹、わら縄と釘を使用しています。柱と柱の間に木製の縦貫と水平貫を入れて釘で固定し、その後貫にやや幅の広い間渡竹(まわしたけ)を釘で取り付けます。最後に間渡竹の間を埋めるように小舞竹をわら縄で編み付けます。

【桟瓦葺模型】

屋根から下ろした瓦は約3万点あります。実際に瓦を葺いていた様子がわかる模型を展示しています。瓦の葺き方には「本瓦葺」と「桟瓦葺」があり、旧織田屋形では玄関の車寄と大書院の千鳥破風のみが本瓦葺、他は桟瓦葺でした。

【土居葺(杉皮葺)】

屋根材の下地を「野地(のじ)」と言います。屋根下地として張った板は「野地板」で、その上に土居葺をして土と瓦をのせます。

土居葺には杉皮またはサワラなどの木を細かく割った「柿(こけら)」を用います。

【大書院の礎石列】

昭和40年に天理市から全ての礎石を運び込んでおり、現在床下に使用されている礎石はその当時のものです。今回の修理ではコンクリート基礎に変更するために一度掘り起こしますが、元の場所に戻す予定です。

【上段の間・中段の間】

大書院には、対面のための主要部分が上段・中段・下段の3室あり、それぞれ天井の意匠や床の高さを変えて、部屋の格を示しています。

上段の間には書院造の構成要素である付書院・床・棚・帳台構えがあり、釘隠しは足利将軍家より拝領した桐の紋があしらわれています。

【欄間】

上段・中段の境には「霧に鳳凰」、中段と下段の境には「雲に鳳凰」の欄間があります。いずれも丸彫りで彩色が施され、一部金泥も使われています。

明治までは下段と二の間の間に「百鳥の欄間」があったと伝えられています。



橿原神宮について

大和三山の一つ「畝傍山」の麓、また神武天皇陵の南に位置する初代天皇である神武天皇が天皇の位におつきになられた橿原宮跡に鎮座する神社で、神武天皇・姫蹈鞴五十鈴姫皇后を御祭神とします。本殿は一般的な神社とは異なり京都御所の賢所(かしこどころ)を移築したものが使用されています。50万坪にも及ぶ広大な境内が雄大で厳かな雰囲気を生み出します。

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橿原神宮



近くのおすすめスポット

【神武天皇陵】

正式名は「畝傍山東北陵」。初代神武天皇の陵墓です。畝傍山の北東の麓、橿原神宮に北接する神武天皇陵は、円丘で周囲は約100m、高さ5.5mの広い植え込みがあり、幅約16mの周濠をめぐらせています。

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神武天皇陵

【久米寺】

橿原神宮より徒歩10分ほどにある寺院です。聖徳太子の弟・来目皇子、または久米仙人による開基とされる県内屈指の古寺です。また真言宗発祥の地としても知られ、日本仏教において極めて重要な寺院です。

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久米寺

アクセス

<住所> 奈良県橿原市久米町934

<電話> 0744-22-3271

<開門時間>開門:午前6時/閉門:午後5時30分

<宝物館拝観料> 大人:300円/中・高・大学生:200円

<HP> https://kashiharajingu.or.jp

<駐車場> 有料駐車場あり(500円)

電車をご利用の場合
橿原神宮前駅より徒歩10分



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