春日大社 若宮国宝展 ―祈りの王朝文化―



春日大社 若宮国宝展 ―祈りの王朝文化―

春日大社の摂社である「若宮神社」は令和4年(2022)10月、20年に一度社殿を造り替え、神宝や調度品などを新調する「御造替」を完了しました。本展覧会はこの大事業の完成を記念して開催する特別展です。春日若宮神は、春日大社本社本殿に祀られる第3殿と第4殿の御子神として、長保5年(1003)3月3日に誕生したと伝えられています。若宮神社の例祭である「春日若宮おん祭り」は今年で887回を迎えた奈良県最大級のお祭りとして知られています。

本展では、若宮神に奉納した太刀や弓、飾り物など、当時最高峰の技術を集めた工芸品、また古来の祭礼や神事芸能の数々を展示しています。

会期・会場

会期 令和4年12月10日 (土)~令和5年1月22日 (日)

会場 奈良国立博物館

休館日 毎週月曜日(1月2日[月・休]、1月9日[月・祝]は開館)年末年始(12月28日~1月1日)、1月10日(火)

開館時間 午前9時30分~午後5時

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奈良国立博物館

春日大社について

世界遺産「古都奈良の文化財」であり、 奈良時代に平城京の守護と国民の繁栄を祈願する為に創建され藤原氏の氏神を祀ります。全国に約1000社ある春日神社の総本社であり、主祭神:武甕槌命が白鹿に乗ってきたとされることから、鹿を神使としています。

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春日大社



春日若宮おん祭りについて

国の重要無形民俗文化財に指定されている春日大社の摂社若宮神社の例祭です。平安末期に始めて以来、一度として途切れることなく、続く伝統行事です。12月17日は午前零時より若宮様が参道脇の御旅所にお遷りになる「遷幸の儀」から始まります。正午からは平安から江戸時代に至る古式ゆかしい時代行列である「御渡り式」が奈良市街を練り進み、午後2時半からは御旅所で国の平安を祈念する祭典が厳粛に行われ、続いて夜遅くまで数多くの神事芸能が奉納されます。

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春日若宮おん祭り

 

主な出陳品

【国宝】赤糸威大鎧

「日本で最も豪華な甲冑」といわれる美しさと迫力のある春日大社の宝物の中でも屈指の人気展示品です。源義経による奉納との伝承がありますが、推定製作年代が鎌倉時代後期~南北朝時代と考えられているため義経の奉納ではないと思われます。この甲冑には雀は計96羽はもいます。

【国宝】金地螺鈿毛抜形太刀

「毛抜」というのは、拵(こしらえ)の柄に大きな透かしがあり、それ透かしが古代の毛抜きに似ていることから名付けられました。完全な形で現存する毛抜形太刀は3振のみしか無く、その内2振が春日大社所蔵です。この「金地螺鈿毛抜形太刀」はその2振のうちの1振です。

【国宝】本宮御料古神宝類 蒔絵箏

甲面を研出(とぎだし)蒔絵で装飾した13弦の箏で、金、銀に加え銅粉を蒔くのが珍しく、内蒔や蒔暈(まきぼかし)などの技法も用いた平安蒔絵の再興傑作として知られます。

瑠璃燈籠(模造)

木製 漆塗り ガラス

第58次春日大社造替の記念として制作された3/4スケールの瑠璃燈籠の模造です。基本の構造はオリジナルと同じですが、火袋上部を緑の連子格子(れんじごうし)とする点は異なります。春日大社の燈籠は一般的に石灯籠や金属製の釣り燈籠ですが、本殿にのみこの瑠璃燈籠が吊されています。

獅子・狛犬(春日若宮撤下品)

木造 彩色 漆箔 鎌倉時代(13世紀)

近年に春日若宮社から下ろされた獅子と狛犬の像です。筋骨たくましい体つきや顔を正面へ少し向ける自然な動きには作者の確かな力量がうかがえます。洲浜形(すはまがた)と岩形からなる台座の大部分が当初のものである点も貴重です。



なら仏像館

なら仏像館は、飛鳥時代から鎌倉時代にいたる日本の仏像を中心に、国宝、重要文化財を含む常時100体近くの仏像を展示する、国内の博物館では、もっとも充実した仏像の展示施設です。

如意輪観音坐像(重要文化財) 木造、一木造、像高94.9cm

平安時代 とても可愛らしい印象の仏像で、館内でもマスコットキャラ的人気でもあります。しっかりとした体躯でありながら威圧的な雰囲気はなく、リラックスしている姿は多くの如意輪観音像で言えることですが、特にこちらの仏像は際立っています。かつては彩色がありましたが現在では一部を残しほとんどが剥がれています。

伽藍神立像 木造、一木造、像高56.3cm

鎌倉時代 この姿が異形の大黒天と解釈され「走り大黒」の名で親しまれてきましたが、本像と着衣や姿勢が同じものが、京都・東福寺仏殿の伽藍神像の中にあり、「感応使者(かんのうししゃ)」あるいは「監斎使者(かんさいししゃ)」と呼ばれていたことがわかり、現在では「伽藍神立像」という名で呼ばれています。

※撮影可

金剛力士立像(重要文化財)金峯山寺

木造 像高(阿形)505.8cm(吽形)506.2cm 南北朝時代

吉野町にある金峯山寺仁王門(国宝)に安置されていた仁王像です。仁王門は現在大規模な修理が行われており、しばらくの間は当館にて展示されます。東大寺南大門の仁王像に次大きさで、館内だからこそ感じる迫力は圧巻です。

※撮影可



青銅器館

なら仏像館と渡り廊下でつながれた、青銅器館(坂本コレクション)は、昭和12年(1937)に当館の収蔵庫として建設されました。坂本コレクションとは古美術商店「不言堂」の初代社長で、古美術品の蒐集家・坂本五郎より寄贈された中国古代の青銅器380余点のコレクションです。

令和元年10月8日より青銅器館内の撮影が可能になりました。(他の館内は撮影不可)

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中国古代青銅器(奈良国立博物館)



アクセス

<住所> 奈良県奈良市登大路町50番地

<電話> 050-5542-8600

<入館時間> 9:00~18:00

<駐車場> 周辺に民間の駐車場あり

自動車をご利用の場合

名古屋方面から
西名阪自動車道・天理I.C.から国道169号線を北へ約15分。

大阪方面から
第二阪奈道路・宝来I.C.から国道369号線を東へ県庁を越えて約1分。
西名阪自動車道・天理I.C.から国道169号線を北へ約15分。

京都方面から
京奈和自動車道・木津I.C.から国道24号線を南へ、国道369号線を東へ約1分。

電車をご利用の場合
近鉄奈良駅下車 登大路を東へ徒歩約15分
JR奈良駅または近鉄奈良駅から市内循環バス外回り「氷室神社・国立博物館」バス停下車すぐ



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