法起寺

この地は聖徳太子が法華経を講じた「岡本宮」を寺にに改めたものと伝えられ、法隆寺、四天王寺、中宮寺などと共に、太子御建立七ヵ寺の一つに数えられる国内最古級の寺院です。現存する国内最古の三重塔や、重要文化財に指定されている十一面観音像、秋にはコスモスが一帯を彩るなど見所たくさんの寺院です。

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法起寺

歴史

三重塔内部の露盤銘によると、聖徳太子はその薨去に臨み、長子の山背大兄王に宮殿(岡本宮)を改めて寺とすることを遺命し、山背大兄王は大倭国田十二町、近江国の田三十町を施入したといわれています。

その後、舒明10年(638)に福亮僧正が聖徳太子のために、弥勒像一躯と金堂を造立し、天武14年 (685)には恵施僧正が宝塔の建立を発願し、慶雲3年(706)に塔の露盤を作ったとされています。

1993年に日本初の世界遺産「法隆寺地域の仏教建造物」として法隆寺と共に登録されました。

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世界遺産「法隆寺地域の仏教建造物」



本尊:十一面観音像

HPより引用

十一面観音像(重要文化財)

木造 像高3.5m 製作年代:平安時代

現在は収納庫に安置される十一面観音像です。十一面観音像は女性らしい美しいプロポーションをした像が全国的に多いですが、当寺の十一面観音像は肩幅ががっしりとした男性的な体つきをしています。奈良時代の十一面観音像には多く見られた特徴ではありますが、平安時代に製作された仏像としては大変貴重な作と考えられます。

収納庫

国宝:三重塔

国宝・三重塔 高さ24m 飛鳥時代

当寺の三重塔は706年に建立された現存最古の三重塔です。度重なる修復のあとが見られ、長らく建立当初の形式が不明な点が多い塔ではありましたが、昭和45年から50年にかけての解体修理の際、それまでの研究成果を踏まえた復元がなされ、現在に至っています。

三重塔初層内部

初重にある仏壇は近世のもので、法隆寺の五重塔のような須弥山が作られた形跡や古い仏壇の痕跡がないので、当初の状況は明らかではありません。


境内の様子

境内にはその他にも講堂・聖天堂・鐘楼跡・収納庫があります。また池から境内を見ると水面に三重塔がくっきりと見ることができます。

講堂

聖天堂

鐘楼跡

池から見る境内

会式

毎年4月1日聖徳太子を讃える法要「会式」が法隆寺の僧侶によって行われます。ちなみに法隆寺では4月1日ではなく毎年3月22日~24日に行われています。

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会式(法起寺)

コスモス

コスモス寺としても有名な法起寺ですが、厳密にいうと境内ではなく、寺院の周りがコスモス畑になっています。

【開花時期】
10月上旬〜10月中旬

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コスモスを楽しむ



近くのおすすめスポット

【法輪寺】

法起寺から徒歩5分ほどにある寺院で、飛鳥仏を多く残します。毎年2月15日には新春妙見護摩祈祷が、4月15日には妙見会式、秋には寺宝公開など多くの人が訪れています。

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法輪寺

【法隆寺】

現存する日本最古の木造建築物と知られ、1993年に「法隆寺地域の仏教建造物」として世界遺産に登録されています。多くの国宝を有し、国内では1ヶ所における国宝建築物、国宝仏像が共に1番多く指定されています。

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法隆寺

アクセス

<住所> 奈良県生駒郡斑鳩町大字岡本1873番地

<拝観時間>
2月22日~11月3日:午前8時30分~午後5時
11月4日~2月21日:午前8時30分~午後4時30分

<拝観料> 一般300円 / 小学生200円

<駐車場> 無料駐車場あり

電車をご利用の場合

JR法隆寺駅より北東2.5km