秋篠寺

ひっそりと佇む古刹である秋篠寺は木々と美しい苔に囲まれています。山道を抜けると急に明るくなり国宝の本堂や「東洋のミューズ」とも称される技芸天像など文化財の宝庫となっています。そんな秋篠寺ですが、秘仏公開の毎年6月6日には多くの人が参拝し、2時間を超える長蛇の列が山門の外まで続きます。

御朱印はこちら→秋篠寺御朱印

秋篠寺の歴史

東塔跡の礎石

秋篠寺は光仁天皇の勅願により、780年に善珠僧正を開基として建立されました。桓武天皇の時代に伽藍が整備されましたが、平安末期にそのほとんどを消失、土壇や礎石など当時の姿が僅かながらに残っています。現在の本堂は鎌倉時代に再建され、技芸天像や帝釈天像など一部の仏像の頭部は創建時のものであると考えられています。

技芸天立像

技芸天立像(重要文化財)

頭部:脱活乾漆造(奈良〜平安時代)体部:木造(鎌倉時代)像高205.6cm

頭部と体部の材質と制作年代が異なりますが、顔の表情は当初のままと考えられています。鎌倉時代に補作された体部も頭部とよく馴染み、しなやかなな体部は天女を思わせます。その美しさから「東洋のミューズ」とも称されています。

顔の表情から制作当初は菩薩のような本尊を囲む群像の一体だったと考えられています。

秘仏:大元帥明王像

大元帥明王像(重要文化財)

寄木造 像高229.5cm、制作年代:鎌倉時代

大元帥明王は、鎮護国家の秘法である大元法の本尊です。その珍しい彫刻で、6本の腕を持つ2mを超える像です。髪を逆立てだ忿怒の表情に、筋骨隆々の体躯、蛇を体に巻きつけた姿は迫力があります。こちらの仏像は本堂ではなく大元堂に安置されています。

毎年6月6日に開扉

本堂

本堂(国宝)鎌倉時代

現在の本堂が建っている場所は元は講堂が建っていましたが、平安時代に消失し、鎌倉時代に再建されました。鎌倉時代に建築ですが、奈良・平安時代のお堂に似た外観(新薬師寺など)をもっています。堂内は土間になっており、中央に本尊:薬師如来像、両脇に日光・月光菩薩像、その両隣に十二神将像、その右に技芸天、左に地蔵菩薩像が安置されています。

苔の寺

奈良県を代表する「苔の寺」として知られ、山門から拝観受付までの山道は苔の道になっています。特に春から夏にかけての季節は最も美しく、多くの人が苔を見に参拝します。境内は木で覆われているため、日陰が多くなり苔が生息するには適した環境になったようです。

鎮守:八幡御霊神社

秋篠寺の鎮守紳で、山門のすぐ前に鎮座しています。社伝によると本殿は宝亀十一年(780)創建、保延元年(1135)類焼、同年再建し、現社殿は室町時代の増築です。 当初は御霊神社と称しましたが、貞観年中(859〜877)八所御霊神社と改称したとされています。

祭神:崇道天皇(早良親王)・伊予親王・藤原夫人・橘逸勢・文屋宮田麻呂・藤原広嗣・吉備大臣・火雷紳

近くのおすすめスポット

【西大寺】

真言律宗総本山の寺院で、西大寺駅から徒歩数分のところにあります。かつては西の西大寺、東の東大寺と対をなすほどの大きさを誇っていましたが衰退し、鎌倉期に叡尊上人が復興し現在に至ります。

詳しくはこちら→西大寺

【常光寺】

常光寺は大聖不動明王三尊像を本尊とする寺院です。詳しい由緒は不明ですが、もともと常光寺という小寺があり、1673年に正洞律師、時の大守本多殿に替地を願って現在の地に小庵を建てました。秋篠寺と同じ6月6日に秘仏公開があります。

詳しくはこちら→常光寺

アクセス

<住所> 奈良県奈良市秋篠町757

<電話> 0742-33-7900

<入山時間> 9:30~16:30

<拝観料> 大人: 500円

<駐車場> 無料駐車場あり 普通車12台

自動車をご利用の場合
第二阪奈有料道路 宝来ランプから4.4km
西名阪自動車道 郡山ICから9.4km

電車をご利用の場合
近鉄大和西大寺駅 北口より押熊行バス6分「秋篠寺」下車すぐ