法輪寺
法輪寺
斑鳩を代表する寺院であり、飛鳥仏を多く残します。しかし現存する三重塔は1975年の再建であるため、世界遺産「法隆寺地域の仏教建造物」には含まれていないなど不運な寺院でもあります。毎年2月15日には新春妙見護摩祈祷が、4月15日には妙見会式、秋には寺宝公開など多くの人が訪れています。
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歴史
法輪寺の創建は飛鳥時代に遡り、聖徳太子の御子である山背大兄王が太子の病気平癒を願ってその子由義王とともに建立されたと伝え、また一説に、百済開法師・円明師・下氷新物三人による建立したとも伝えられます。昭和の発掘調査では、創建時は法隆寺式伽藍であり、規模は法隆寺の三分の二であることが判明しました。平安時代には隆盛であったとされますが、その後衰退し、江戸時代初期には三重塔を残すだけであったとされています。
薬師如来
薬師如来坐像(重要文化財)
木造 像高:110.6cm、飛鳥時代
法輪寺の本尊で、現在は大講堂で安置されていますが、かつては金堂に安置されていました。法輪寺の堂塔は火災により何度も再建を繰り返してきましたが、仏像は創建時のまま現存しています。完存する飛鳥時代の木彫如来像としては唯一・最大のものといわれ、法隆寺の釈迦如来像や飛鳥寺の飛鳥大仏などで知られる仏師・鞍作止利が造ったとされています。
虚空蔵菩薩
虚空蔵菩薩立像(重要文化財)
木造 像高:175.4cm、飛鳥時代
左手に水瓶を持ち、右手は屈臂仰掌している姿から観音像のようにも見えますが、寺伝によると虚空蔵菩薩のようです。こちらも薬師如来像よ同様に現在は大講堂で安置されていますが、かつては金堂に安置されていました。手足・顔が大きく、独特な衣の姿から典型的な飛鳥仏として知られています。
三重塔
法隆寺、法起寺と並ぶ「斑鳩三塔」として三重塔でしたが、昭和19年(1944)の落雷により焼失しました。創建時の三重塔として当時は現存する日本最古の三重塔として国宝にも指定されていました。
昭和50年(1975)に西岡常一棟梁のもと、焼失前と同じ場所に同じ姿で再建されました。
塔内には、焼失前に運び出した仏舎利、釈迦如来坐像、四天王像(ともに平安時代)を初層に安置しています。普段は非公開の三重塔ですが、ごく稀に秋の寺宝展で公開されることがあります。
妙見堂
秘仏の妙見菩薩立像を祀り、一年の除災招福と諸願成就を祈願する節分の日の星祭りや、毎月の護摩供などを行なう、行のためのお堂です。旧妙見堂は寺北の山中から境内に移築されたもので、江戸時代中期の様式を残す三間堂でした。享保16年(1731)に寳祐上人が再建したと伝えています。
【秘仏公開日】2月15日(新春妙見護摩祈祷)4月15日(妙見会式)
年中行事
星祭り | 2月3日 |
妙見会式 | 4月15日 |
秋季特別展 | 11月1日〜7日 |
妙見護摩祈祷 | 毎月15日 9時〜 |
近くのおすすめスポット
【法起寺】
日本最古の三重塔(国宝)で知られる世界遺産法起寺です。この地は聖徳太子が法華経を講じた「岡本宮」の跡地と言われた由緒ある地域です。秋には周辺のコスモスが満開になり多くの人が訪れます。
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【中宮寺】
法隆寺夢殿の横にあるのが中宮寺です。当寺の国宝・菩薩半跏像はあまりにも有名です。また大和三門跡寺院の一つでもあります。現在でこそ小さな寺院ですが、創建時は現在地より少し離れたところにあり「四天王寺式伽藍」の大寺院でした。
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アクセス
<住所> 奈良県生駒郡斑鳩町三井1570
<電話> 0745‐75‐2686
<拝観時間>
3月~11月末日=午前8時~午後5時
12月~2月末日=午前8時~午後4時30分
<拝観料> 大人600円
<駐車場> 無料駐車場あり
電車・バスでお越しの方へ
近鉄郡山駅にて下車、奈良交通バス法隆寺方面行にて中宮寺前下車徒歩15分
近鉄筒井駅にて下車、奈良交通バス王寺方面行にて中宮寺前下車徒歩15分
JR大和路線法隆寺駅より徒歩35分
JR大和路線王寺駅より奈良交通バス法隆寺前経由奈良行にて中宮寺前下車徒歩15分