伝香寺
伝香寺
奈良の市街地にある律宗の寺院です。戦国武将筒井順慶ゆかりの寺であり、奈良三名椿の一つとして知られます。また7月23日に行われる「着せ替え法要」は椿と並ぶ伝香寺の名物で多くの人で賑わいます。
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歴史
寺伝によると、この地は奈良時代に唐より来朝され、唐招提寺を創建された、鑑真大和上の高弟思詫律師が、天平宝亀年間に、唐風の庵を結んだ処で、実円寺と称されていました。
その後1585年、戦国武将の筒井順慶の母である芳秀宗英尼が順慶の菩提を弔うために再興し、現在に至ります。
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裸形地蔵菩薩
本堂横の収蔵庫に安置される地蔵菩薩は3月12日と7月23日のみ開扉される秘仏です。
裸形地蔵菩薩立像(重要文化財)
ヒノキの割矧ぎ造 像高:約100cm 鎌倉時代
こちらの地蔵菩薩像はかつて興福寺延寿院の本尊であった客仏で「はだか地蔵尊」とも呼ばれています。近年体内納入品が発見され、安貞二年(1228)の発願年記が願文に有り、春日四所明神の本地仏として造立されたことが判りました。
【地蔵会(着せ替え法要)】7月23日 16時〜
散り椿
伝香寺の椿は東大寺開山堂「糊こぼし」・白毫寺「五色の椿」と並ぶ奈良三名椿の一つです。花びらがはらはらと散ることが「散り椿」又は「武士椿(もののふつばき)」と呼ばれる由縁です。
【開花時期】3月下旬 ~ 4月上旬
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境内の様子
【本堂】
天正13年(1585)8月11日 順慶法印一周忌に建立された仏殿で重要文化財に指定されています。三間四方で、向拝虹梁の錫枝彫、内陣の須弥壇等を除き、殆ど和様の様式を持ちます。近世の遺構が余り多くない奈良においては、建立年代の明確な桃山時代の建築物として大変貴重です。
【収蔵庫】
本堂の横にある収蔵庫には裸形地蔵菩薩像以外にも筒井家伝来の仏舎利や筒井一族追善のため、島左近が奉納したと伝える聖徳太子像が安置されています。
近くのおすすめスポット
【率川神社】
奈良市最古の神社である率川神社は「三枝祭(ゆり祭り)」が特に有名です。日本最古の神社として名高い大神神社(桜井市)の境外摂社として創建された歴史があります。
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【漢國神社】
率川神社から200mほど進んだところにある漢國神社は593年に創建創建された古社です。境内には日本唯一の饅頭の社「林神社」があり、4月19日の饅頭祭りでは饅頭が振る舞われます。
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アクセス
<住所> 奈良県奈良市小川町24
<電話> 0742-22-1120
<拝観料> 300円(椿の時期は400円)
<拝観時間> 9:00~17:00
<駐車場> 有料駐車場あり
電車でお越しの場合
近鉄奈良駅・JR奈良駅から徒歩10分