十輪院



十輪院

「ならまち」にある真言宗醍醐派の寺院です。ご本尊は珍しい石龕地蔵(重文)で、奈良を代表する地蔵を祀る寺院「大和地蔵十福」の一つでもあります。国宝の本堂や数々の仏像などひっそりとした寺院ですが非常に見るべきところが多いところでもあります。

御朱印はこちら→十輪院御朱印

歴史

寺伝によると、当山は元正天皇(715‐724)の勅願寺で、元興寺の一子院といわれ、吉備真備の長男・朝野宿禰魚養の開基とも伝えられています。創建年の詳細は不明ですが、鎌倉時代、無住法師の『沙石集』では本尊の石造地蔵菩薩を「霊験あらたなる地蔵」として取り上げられています。しかし兵乱等により、多くの寺宝が失われました。その後江戸時代の初期には徳川家の庇護を受け、寺領も五拾石を賜り、諸堂の修理がされました。


本尊

石仏龕(重要文化財)平安時代〜鎌倉時代

木造の仏像が数多くある奈良では非常に珍しい石仏です。龕(がん)とは仏像を納める厨子を意味します。写真でお気付きの方もいると思いますが、他の寺院の堂内(内陣)が全て石造で完成されています。ご本尊だけが石仏であるのは全国的に多数ありますが、厨子、両脇の釈迦如来、弥勒菩薩、仁王、聖観音、不動明王、十王、四天王、五輪塔も全てとなると本当に希少な存在です。この石仏龕は当時の南都仏教の教義を基盤に民間信仰の影響を受けて製作されたもので、大陸的な印象を受ける技法で彫刻されていることも注目されます。

頻婆果亭

十輪院では予約なしで頻婆果亭という茶室でお茶がいただけます。(本堂拝観者のみ対応)

頻婆とは、インド原産の植物で、真っ白な花に真っ赤な実をつけます。仏の容貌のひとつに「唇は頻婆の果実のように赤い」と表現されています。頻婆果亭室内の壁は赤褐色に仕上げられ、赤は命、情熱、活力など、人が生きるために必要なものと多く結びついています。

お茶室ご利用付き拝観料:お一人1,200円

魚養塚(うおかいづか)

境内に端には魚養塚があります。朝野宿彌魚養(あさのすくねなかい)という弘法大師空海に書を教えた人のお墓です。魚に育てられたことから「魚養」となったそうです。

魚養の由来に関する伝説は、遣唐使の子として中国大陸で生まれ、遣唐使である父(吉備真備とも?)が日本へと先へ帰ってしまい、母親が「遣唐使の子」という札を付けて子どもを海に流したという話です。

境内の様子

石仏地蔵尊を本尊としているだけあり、境内の至るところに石仏が祀られています。中には鎌倉時代の古い石仏も祀られており、古くから石仏信仰があったことが伺えます。また興福寺曼荼羅石という興福寺の諸仏と五重塔を刻んだ画像石もあります。

合掌観音(鎌倉時代)

不動明王(鎌倉時代)

石仏

興福寺曼荼羅石

年中行事

1月28日 13時〜 新春初ごま大祈祷
4月第2日曜 13時〜 花まつり
7月23日 18時〜 地蔵盆法要
8月1日 8時半〜 施餓鬼会法要
11月14日 14時〜 十夜法要



近くのおすすめスポット

【元興寺】

世界遺産元興寺は、明日香村に建立した日本最古の本格的寺院「法興寺(飛鳥寺)」が平城遷都に伴って718年に法興寺は現在の地に移転したのが始まりです。奈良時代には興福寺東大寺と並ぶほどの寺域を誇っていましたが衰退し、現在ではその殆どを失いました。

元興寺についてはこちら→元興寺

【御霊神社】

ならまちはかつて元興寺の境内であったため御霊神社も史書によれば元興寺御霊神社とも呼ばれていました。近年では恋愛成就の神社として人気のスポットです。

詳しくはこちら→御霊神社

アクセス

<住所> 

<電話> 0742-26-6635

<拝観時間> 8:00~17:00(拝観は9:00~16:30)※毎週月曜日(祝日の時は、翌火曜日)は閉門日

<拝観料> 大人500円

<駐車場> 無料駐車場あり

電車・バスでお越しの方へ
近鉄奈良駅前 奈良交通バス 天理方面行(3番のりば)福智院バス停下車、南西へ徒歩3分
JR奈良駅前 奈良交通バス市内循環内回り(11番のりば)田中町バス停下車、北東へ徒歩3分



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