淨教寺



淨教寺

三条通に建つ、樹齢300年を超える立派なソテツで知られる浄土真宗本願寺派の「淨教寺」です。明治時代にはフェノロサが本堂にて知事や市民500人を前に奈良の宗教・美術文化の重要性を訴える講演が行われた場所でもあります。

歴史

淨教寺由緒略記によると、淨教寺は寛元二年(1244)、行延法師によって開基されました。行延法師(1206‐1280)は、河内国八尾の庄司真野行延(まの ゆきのぶ)といい、智勇兼備の武士であったが、浄土真宗、開祖親鸞聖人の直弟子となり、寛元二年三月出家して、法名を行延(ぎょうえん)と賜う。と記されています。

第6世圓誓のとき楠正季の子、正忠の子、初陣に深手を負い、空信と法名授かり以来、当寺の寺紋は「九耀菊水」となりました。

第11世行心のころ(1530年頃)現大和郡山市西城町に移りました。石山合戦(本山と織田信長)の12世行春無二の忠節を尽した効により天正19年(1591)、顕如上人から御内佛の御 本尊を拝領し、御染筆にて「淨教寺」の号を賜りました。

慶長8年(1603)徳川家康公から南都上三条町に於いて地子御赦免の寺地を頂戴して、現在の地へ移しました。

明治21年には本堂にてアーネスト・F・フェノロサが知事や市民500人を前に奈良の宗教・美術文化の重要性を訴える講演が行われました。

昭和11年1月26日に本堂が全焼し、昭和43年に落慶法要が営まれました。



ソテツ

本山のシンボルでもある本堂前のソテツは、樹齢300年を超え根株の周囲6.5m、一本の株から25本もの幹が出ている珍しいもので、巨樹として大変貴重なものでもあります。

昭和54年に奈良市指定文化財に指定されています。

登録有形文化財

【山門】

淨教寺山門 江戸時代末期

建築的観点からも均整の取れたつくりであり、美術的観点からも動植物・渦・雲等の随所に散見されます。

平成17年に国の登録有形文化財に指定されました。

掲示板舎

淨教寺掲示板舎 昭和8年

小規模ながら掲示板の受木に彫刻を施すなど丁寧な造りが特徴です。個人的に掲示板が単独で文化財に指定されているのは非常に珍しいと思います。

平成17年に国の登録有形文化財に指定されました。



その他境内の様子

その他境内には昭和に再建された本堂や仏足石があります。

年中行事

4月8日 灌仏会
5月19日・20日 永代経法要
8月7日・8日 法灯会
10月19日・20日 報恩講法要



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アクセス

<住所> 奈良県奈良市上三条町20−1

<電話> 0742-22-3483

<拝観料> 境内自由

<駐車場> なし(近隣にコインパーキングあり)

<HP> http://www.joukyouji.com

電車でお越しの場合
JR奈良より500m
近鉄奈良より400m



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