初午厄除祈願会(西大寺)
初午厄除祈願会
奈良市の西大寺では旧暦二月最初の午の日に初午厄除祈願会が行われます。
この法要は、その年の豊作を祈る農村儀礼が発展して、諸神仏にあらゆる祈願をします。厄除祈願は終日行っておりますが、午後から稚児行列や柴燈大護摩供が行われ多くの人が訪れます。
歴史
この法要は西大寺東門の東北に鎮座する石落神社(しやくらくじんじや)が大きく関わっています。
石落神社は、仁治3年(1242)叡尊上人が勧請された小祠です。
ある時、一老翁が叡尊のもとを訪れて菩薩戒授与の返礼に、あらゆる病苦を癒やす薬方を伝授しました。その老翁は三輪別宮に鎮座する薬神・少彦名命で、石落神社の祭神となったと伝えられます。
以後、当山では毎年年始に呪薬法会が営まれ、豊心丹(ほうしんたん)という妙薬を調製し、万民の病患・厄難を除去する功徳を施してまいりました。このような信仰を背景に、近代では毎年三月初午の日に四王堂十一面観音のご宝前に鎮守石落神を勧請して、護摩供による厄除開運の祈願法会を行っています。
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日程
日にち:最初の午の日(2023年は3月1日)
時間:9:00~ 厄除祈願
13:00~ 稚児行列、柴燈大護摩供
場所:西大寺四王堂
西大寺について
764年に孝謙上皇は恵美押勝の乱平定を祈願して金銅四天王像の造立を発願しました。翌765年に創建されました。かつては西の西大寺、東の東大寺と対をなすほどの大きさを誇っていましたが衰退し、鎌倉期に叡尊上人が復興し真言律宗総本山として現在に至ります。
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初午厄除祈願会の様子
初午厄除祈願会のみどころはやはり午後から行われる「稚児行列」と「柴燈大護摩供」です。
稚児行列は本堂から四王堂までを僧侶、修験者、お稚児さんが歩きます。
稚児行列が終わると続いて吉野の桜本坊から来られた修験者たちが西大寺の僧侶と共に柴燈大護摩供が行われます。
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【西大寺八幡神社】
西大寺から徒歩10分の位置に鎮座する当社は、東大寺や西大寺と同じく宇佐神宮から勧進されたといわれている誉田別命・気長足姫命・玉依姫命を本殿主祭神として祀っています。ぜひ西大寺参詣際に当社もあわせて参拝されることをオススメします。
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アクセス
<住所>
<電話> 0742-45-4700
<入山時間>
本堂 8:30~16:30
愛染堂 9:00〜16:30
四王堂 8:30~16:30
聚宝館 9:00〜16:30(公開時のみ)
<拝観料>
共通券(本堂・四王堂・愛染堂 三堂共通拝観)一人800円
聚宝館 別途300円
<駐車場> 有料駐車場あり
自動車をご利用の場合
阪奈道路より約5分
西名阪自動車道・郡山ICより北に20分
京奈和自動車道・木津ICより南に15分
電車をご利用の場合
近鉄大和西大寺駅下車後、南出口から徒歩3分