称念寺



称念寺

ならまちにある称念寺はかつて元興寺の築地の内にあった草庵が始まりとされています。鎌倉時代末に東大寺の再建に尽力された重源上人が宋から帰朝して称念寺を再建したと伝えられています。江戸時代に建てられた本堂は浄土宗本堂の典型的な形式をとっており、奈良市指定文化財に指定されています。

由緒

もともと法相宗で築地乃内町にあった草庵が始まりと伝わります。平安時代末期の仁安2年(1167年)、東大寺の再建に尽力された俊乗坊重源が入宋して善導大師の旧跡終南山悟真寺にいたり、大師の尊像を懇願し、翌年日本に戻り再建したとされます。16世紀末に頓誉上人(とんよしょうにん)によって再興され阿弥陀如来を祀り浄土宗の寺となりました。



境内の様子

【本堂】奈良市指定文化財

桁行12.6m、梁間12.7m、寄棟造、江戸時代 寛永6年(1629)

本堂内部は、手前を外陣、奥中央を内陣、内陣両脇を脇陣とする浄土宗本堂の典型的な形式をとっています。
奈良町における江戸時代初期の浄土宗本堂の好例で、建立年代・大工名が明らかなものとして貴重です。奈良町の伝統的な景観の形成にも大きな役割を果たしています。平成4年に奈良市指定文化財に指定されました。

【愛染堂】

本堂前に建つお堂で、愛染明王・厨子入歓喜天・不動明王を祀ります。

【松尾芭蕉 句碑】

菊能香也奈良爾盤婦留幾仏達(きくのかや ならにはふるき ほとけたち)

元禄7年(1694年)9月9日、芭蕉が当寺に休憩した際に詠まれた句です。寛政5年(1793年)に芭蕉百回忌が行われた際、本堂前にこの句の碑が建てられ、現在まで残ります。奈良市内の芭蕉の句碑では最古のものとなります。

【六名字号碑】

本堂前の無縁塔(納骨堂)や墓地には、室町時代からの碑がいくつか残っており、無縁塔頂上の大きい板碑型六字名号碑があります。これは慶長19年(1614年)10月に建立されたもので、第2代玄蓮社誠誉上人の名があります。



近くのおすすめスポット

【徳融寺】

徳融寺は中将姫の父・藤原豊成の邸宅跡に建立された寺院です。かつては元興寺の観音堂であり、室町時代に徳融寺となり現在に至ります。境内には中将姫の宝篋印塔、観音堂には子安観音像が安置されます。

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徳融寺

【御霊神社】

かつて元興寺の境内であった御霊神社は史書によれば元興寺御霊神社とも呼ばれていました。近年では恋愛成就の神社として人気のスポットです。

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御霊神社



アクセス

<住所> 奈良県奈良市東木辻町42

<電話> 0742-22-4282

<拝観料> 無料

<駐車場> 無料駐車場あり(2,3台)

電車でお越しの場合
近鉄奈良駅より徒歩15分
JR奈良駅より徒歩約19分
JR京終駅より徒歩8分
奈良交通バス市内循環「北京終町」下車、徒歩2分



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