百済寺
百済寺
高野山真言宗の寺院です。「日本書紀」によると、639年に聖徳太子が平群郡に建立した熊疑精舎をこの地に移して「百済大寺」と名付けたとされています。戦火により皇極天皇が再建しますが、現在の三重塔(重要文化財)は鎌倉期の建築です。また天武天皇の時代に、伽藍を高市郡に移し、大官大寺と称したとされます。本堂内陣には本尊・毘沙門天が祀られています。
しかし現在は無住であり、御朱印は當麻寺西南院でいただけます。
御朱印はこちらから↓↓
三重塔
三重塔(重要文化財)
当時のシンボルとも言えるのがこの三重塔です。高さ23m、本瓦葺の鎌倉時代中期の建立で大変美しい塔です。同じ時期に建立された興福寺三重塔と酷似しています。
相輪は延宝3年(1675年)に作り直したとされ、主に明治時代以降無人となってからは荒廃が進みましたが、昭和期に大規模な解体修理が行われ現在に至ります。
塔内には大日如来像を安置しています。
興福寺三重塔についはこちら↓↓
本堂
境内横手にあるため最初は百済寺の本堂とは思いもしなかった建物です。本堂は大織冠(たいしょくかん)とも呼ばれ、談山神社の本殿を移築したものとされています。
堂内には毘沙門天像が安置されていますが、基本的に拝観できません。
談山神社についてはこちら↓↓
春日若宮神社
神仏習合が色濃く残る百済寺では春日若宮社が同じ境内に鎮座しています。正面の拝殿・本殿の他本堂向かって左側に多数の末社が鎮座しています。こちらも百済寺同様に無人です。
梵字池
三重塔の側にある池は真上から見ると梵字のバン(大日如来)の形をしています。弘仁14(823)に弘法大師が百済寺の荒廃した姿に嘆き、再興のために掘ったとも伝えられています。
この他に広陵町与楽寺には梵字のウンの形をした池、田原本町秦楽寺には梵字のアの形をした池があり、合わせて弘法大師が掘った三霊池と呼ばれています。
アクセス
<住所> 北葛城郡広陵町百済1168
<電話> 0745-55-0214
<駐車場> 無料駐車場あり
電車でお越しの方へ
近鉄大阪線松塚駅から徒歩30分