慈恩会



慈恩会

慈恩会とは法相宗の宗祖である慈恩大師(632~682)の入滅された日に行われる法要です。奈良仏教の伝統的な方法で論義法要という法要スタイルになります。法要の中で問答を重ねる箇所があり、とてもユーモラスな法要となっており楽しめます。興福寺仮講堂・薬師寺大講堂のどちらかで毎年行われます。

※2021年は一般参加不可

慈恩会の歴史

慈恩会の歴史は古く、記録では、天暦5年(951)慈恩大師の命日である旧暦11月13日に興福寺で初めて行われました。以来、法相宗を研鑽する寺院で盛んに行われ、法隆寺でも建保4年(1216)に講堂で始められ、幕末まで続きましたが明治の廃仏毀釈により中断されました。

明治29年(1896)慈恩会再興を決定し法隆寺・興福寺・薬師寺の三ヶ寺が再興をし、毎年持ち回り制で順番に厳修していました。

その後昭和25年に法隆寺が現在の聖徳宗となったため、興福寺・薬師寺から離脱します。

しかし法隆寺では、法相宗独立100周年と高祖慈恩大師の1300年を御忌を迎えた昭和57年を機に、古式にのっとり再興し現在に至ります。

法隆寺の慈恩会はこちら↓↓

慈恩会(法隆寺)

日程・場所

【日程】11月13日 19時〜

【場所】興福寺薬師寺



慈恩会の様子

19時、たいまつを道明かりに約30人の僧侶が入道し始まります。慈恩会は興福寺では仮講堂、薬師寺では大講堂で毎年どちからで行われます。法要は約2時間行われ、普段の法要にはない僧侶2人2組が問者と答者に分かれ、教義に関する問答を披露します。答者が問者の発した問いを「今(ま)一度申せ」と何度も聞き直すユーモラスなやりとりは必見です。

慈恩会の次第は以下の通り

散華
梵音
錫杖
表白
神分
勧請 「影向ノ戸」
会問
読経 「般若波羅蜜多心経・唯識三十頌」
番之句
番論議 教義に関する問答を披露



興福寺

世界遺産「古都奈良の文化財」の一つとして登録されている法相宗大本山の寺院です。西国三十三所の第九番札所や阿修羅像で知られる寺院ですが、見所はそれらだけではなく、特に国宝仏像は全国の13%がここ興福寺の仏像です。

法要が営まれれる仮講堂は中金堂の裏側に建っています。

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興福寺

薬師寺

興福寺と同様に世界遺産「古都奈良の文化財」南都六宗の一つである法相宗の大本山です。天武天皇は皇后(のちの持統天皇)の病気平癒を祈願し藤原京に薬師寺を発願しました。薬師三尊像や、東塔・西塔などその見た目の美しさから日本で最も美しいと寺院とも称されています。

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薬師寺



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