相撲館けはや座
相撲館
相撲の開祖『當麻蹶速(たいまのけはや)』の出身地である葛城市に、當麻蹶速を顕彰する目的で平成2年に建てられました。館内には本場所と同サイズの土俵があり、ファン必見の約12000点の所有資料等も展示されています。また相撲を知らない方も当館を訪れると相撲について学べます。
館内の様子
【土俵】
こちらに展示している土俵は原寸大の大きさで、女性も土俵に上がることができます。この土俵は平成2年相撲協会「呼出しの秀男」さんによって作られた土俵で、たびたび補正されています。
この土俵は40トンの赤土を使用し、大たたき、小たたきという特殊な道具で固めています。ちなみに大きさは5m70cm四方に勝負土俵があり、勝負土俵は直径4m55cmあります。
【升席】
こちらも国技館とほぼ同じサイズの升席です。一升に4人座れますが、実際はかなり狭く、多くの人が3人で4人分購入し、一つを物置きに使用します。
また横綱が負けたときに舞う座布団とはこの升席の座布団です。(本当は投げちゃダメ)実際はもう少し土俵から離れており、升席と土俵の間には「砂かぶり席」が設けられています。
【相撲の関連の品々】
館内には大相撲関連の本物の品々が展示されています。令和2年初場所で優勝した奈良県出身力士・徳勝龍の関連の品や69連勝を記録した大横綱・双葉山関連の品もあります。
双葉山・玉錦時代の番付表
横綱手形(双葉山など)
表彰関連の品々
奈良出身力士・徳勝龍の優勝ダルマ
横綱・双葉山関連の品
優勝力士に贈られるトロフィー等
化粧回し
昔の行司の写真
【比較】大相撲の今昔
主に江戸時代から続く大相撲では時代と共に吊り屋根や土俵が変わってきました。相撲館では過去の資料から昔と今を比較することもできます。
【吊り屋根】
吊り屋根は現代では伊勢神宮と同じ「神明造り」ですが、江戸時代や明治時代には違う形をしていました。江戸時代では切妻造の屋根でしたが、明治42年に国技館が誕生し、その際に法隆寺と同じ入母屋造へと変えられました。しかし昭和6年に現在の伊勢神宮と同じ神明造へと変わり、神事の要素がより一層強くなりました。※入母屋造の画像は引用
江戸時代の切妻造
明治42年〜昭和5年 入母屋造
昭和6年〜神明造
【土俵】
古来相撲において土俵は存在していませんでしたが、鎌倉時代に見物人が直径7〜9m(4〜5間)の輪を作り、これを「人方屋」と称したことが土俵の起源とされています。その後1600年代後半に五斗俵による3.94m(13尺)の丸い土俵が設けられ、1700年代半に俵を2分の1にし地中に半分に埋めた一重土俵ができました。これに外円をつけて二重土俵(蛇の目土俵)となり、これは内円に16俵、外円に20俵いることから「36俵」と呼ばれました。
現在の一重土俵は昭和6年の天覧相撲の際に二重土俵の内円をなくし現在の径4.55メートル(15尺)の一重土俵に変更されました。戦後一場所だけ16尺の土俵に変更されたこともありましたが、双葉山ら力士会の反対で元の15尺に戻りました。
二重土俵
現在の一重土俵
鉄砲柱
当館の外に鉄砲柱が設置されています。
鉄砲とは、相撲の伝統的な稽古方法の一つであり、鉄砲柱と呼ばれる柱に向かって左右の突っ張りを繰り返すさまを言います。
誰でも鉄砲柱を突くことができ、力士の稽古の雰囲気を味わうことができます。
お土産
当館ではお土産も多数取り揃えており、特に力士の手形(レプリカ)は大人気です。私は横綱・白鵬の手形を購入しました。
當麻蹶速塚
当館に隣接するように建てられている當麻蹶速塚です。葛城市出身の相撲の始祖として知られる當麻蹶速の塚と伝えられている五輪塔です。野見宿禰(のみのすくね)とが力比べをし、これが日本で最初の天覧相撲と伝えられています。
詳しくはこちら↓↓
近くのおすすめスポット
【當麻寺】
當麻曼荼羅を本尊とする寺、白鳳・天平様式の大伽藍を有する古刹です。金堂の弥勒仏や四天王、梵鐘などの白鳳時代の文化財や、創建時の三重塔が東西一対で残る全国唯一の寺でもあります。
詳しくはこちら↓↓
【中将堂本舗】
相撲館に立ち寄った際にぜひお土産にオススメしたいのが中将堂本舗の「中将餅」です。中将堂本舗の中将餅(よもぎ餅)は、当麻の里に昔から伝わる掌大のあんつけ餅を一口の大きさにし、牡丹の花びらを型どったものです。
詳しくはこちら↓↓
営業日・アクセス
<アクセス> 奈良県葛城市當麻83−1
<電話> 0745-48-4611
<開館時間> 午前10時~午後5時
<休館日> 毎週火・水曜日(祝日の場合は開館)年末年始(12月28日から1月4日)
<入館料> 大人(高校生以上)300円、小人(小学生・中学生)150円
<駐車場> 無料駐車場あり
電車でお越しの場合
近鉄南大阪線当麻寺駅より徒歩5分