天香山神社
天香山神社
大和三山の一つ天香山の麓に鎮座する天香山神社です。現在ではひっそりとした神社ではありますが、昨今ではパワースポットととの呼び声も高く、日本神話的には非常に神聖とされてきた天香山に鎮座することから古くから重要視されてきた神社です。御祭神・櫛真智命神(くしまちのみことのかみ)は占いに関連する神様です。
由緒・御祭神
創建年は不明ですが平安時代の『延喜式神名帳』にその名が記されており、少なくとも平安時代以前の創建とされています。
当社が鎮座する天香山は古事記、日本書紀、万葉集にも多くの文献に、神々や日本国創始との関わりが多く記されていることから、日本の始まり、すなわち大和朝廷発祥に関わる聖地「物実(ものしろ)」として八百万の神々と結ばれた国体と認識され今に至ります。
御祭神の櫛真智命神(くしまちのみことのかみ)「元名 大麻等乃知神」は神意を伺う占いの神であり国家の大事を判断する亀卜や、大嘗祭に行われる神饌田卜定に関わる神として重んじられてきました。
御祭神:櫛真智命神(くしまちのみことのかみ)
末社:春日神社・八幡神社
波波迦の木
境内にある波波迦(ははか)の木は、かつて占いに用いられたと言われています。
祭神の櫛眞知命神は、神意を伺う占いの神であり、国家の大事を判断する亀卜や、大嘗祭に行われる神饌田卜定に関わる神として重んじられてきました。『古事記』の天岩戸神話に『天児屋命と布刀玉命を召して、天の香山の真男鹿の肩を全抜きて、天の香山のははかを取りて、占合ひまかなはしめて』とあり天香久山の雄鹿の骨を抜きとって「朱桜」の木の皮で焼き、吉凶を占ったとされています。
境内の様子
境内には歌碑のほかに明治天皇遥拝所があります。
ひさかたの 天の香具山このゆふべ 霞たなひく春立つらしも 柿本人麿
訳:天香山は今日この夕方、霞がたなびいている。ああ春になったらしい。
明治天皇遥拝所
年中行事
10月10日 | 還幸祭 |
10月12日 | 宵宮祭 |
近くのおすすめスポット
【畝尾坐健土安神社】
当社のすぐ近くに鎮座する式内社で畝尾坐健土安神社(うねおにますたけはにやす)と読みます。天香山(あまのかぐやま)に深く関係しており、土の神(健土安比売命)を祀っています。平安時代の『延喜式神名帳』にも記載され、日本神話にも関係する由緒ある古社です。
詳しくはこちら↓↓
【畝尾都多本神社】
大和三山の一つ天香山の西麓に鎮座する畝尾都多本神社(うねおつたもとじんじゃ)です。神殿はなく玉垣で囲んだ空井戸をご神体とする古式の様式です。古来より「命乞いの神」として信仰されてきました。
詳しくはこちら↓↓
【興福寺】
興福寺といえば阿修羅像で知られる奈良市の興福寺を思われる方も多いですが、橿原市にも興福寺があります。こちらも奈良市の興福寺に引けをとらない歴史を持ち、創建には聖徳太子が関わっている古寺です。毎年4月下旬に行われる「八釣山地蔵尊春季大祭(八釣地蔵さん)」では多くの方が訪れます。
詳しくはこちら↓↓
アクセス
<住所> 奈良県橿原市南浦町608
<拝観料> 境内自由
<駐車場> なし
電車・バスでお越しの場合
・近鉄大和八木駅南口より、橿原市コミュニティバス乗車(約25分)、奈良文化財研究所藤原宮跡資料室前下車4分
・近鉄耳成駅から徒歩約20分
・JR香具山駅から徒歩約20分