隼神社
隼神社
奈良市の三条通りに鎮座する神社で隼神社(はやぶさ)と読み、椿本神社とも称します。御祭神・角振隼総別命は鎮座地の角振新屋町の地名の由来ともなった神社です。また当社に隣接して延命地蔵尊が祀られています。
由緒・御祭神
創建は舒明天皇の時代(おおよそ630年代)、当時の貴族である茅渟王(舒明天皇は異母弟)に奉勅して現在の地に祀ったとされています。平安遷都に伴い分祀されて平安京中の隼神社(現在の梛神社の境内に鎮座する隼神社)になったとされています(諸説あり)。
その後、平安時代末に平重衡によって炎上、再建するも建治四年(1278)の興福寺の大火の際に類焼し、それ以降は現在の小さな祠の様になりました。
境内には御神木があり、柿の枯樹に注連縄を張って神木とし、傍に新しい柿の木も植えられています。柳が神木であったこともあるとされています。
御祭神:角振隼総別命
配祀:市寸島姫命
年中行事
1月1日 | 元三祭(歳旦祭) |
2月1日 | 祈念祭 |
2月11日 | 紀元節 |
2月23日(天皇誕生日) | 天長節 |
7月7日、8月1日 | 例祭 |
11月3日 | 明治節 |
11月21日 | 新嘗祭 |
毎月1日 | 月次旬祭 |
延命地蔵尊
隼神社に隣接する延命地蔵尊です。
堂内には奈良市指定文化財に指定される「木造地蔵菩薩半跏像」が安置されています。本像の像高は73cm、檜材の寄木造で玉眼がはめ込まれています。両開きの扉内部には四天王像が描かれています。
平安時代後期に流行した片足を踏み下げて坐る姿の地蔵菩薩像です。市内にある同様の地蔵菩薩像は少なくその中でも古い仏像です。光背と台座は後世に造られたものですが、平安時代後期の穏やかな表情を残しつつ、鎌倉時代の着衣形式や文様の特徴が窺えます。
毎月24日に阿弥陀寺の住職による法要が営まれます。
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アクセス
<住所> 奈良県奈良市角振新屋町44
<駐車場> なし
電車でお越しの場合
近鉄奈良駅から徒歩3分
JR奈良駅から徒歩10分