第74回 正倉院展
第74回 正倉院展
秋の奈良と言えば正倉院展と思われる方が多く、奈良国立博物館で最も人気の展示です。今年で74回目を迎え、例年と同様に楽器、調度品、染織品、仏具、文書・経巻など、多彩なジャンルの品々が出陳されています。
特に今回最注目の展示品である「漆背金銀平脱八角鏡」は13年ぶりの公開となります。
正倉院展では一度公開されると最低でも10年は同じ物は展示されないとされており(ごく稀に例外あり)、さらに会期が2週間ほどと非常に短いため、気になる展示品がある方はぜひ足を運ばれることをお勧めします。
会期・会場
会期 令和4年10月29日 (土)~令和4年11月14日 (月)
会場 奈良国立博物館
休館日 会期中は無休
開館時間 午前9時~午後6時 ※金曜日、土曜日、日曜日、祝日(11月3日)は午後8時まで
奈良国立博物館についてはこちら↓↓
前売日時指定券
本展覧会の観覧には事前予約が必要です。当日券の販売はありませんのでご注意ください。
前売り券は9月26日(月)からの販売で、前売日時指定券は、ローソンチケット[Lコード:58885]、ローソン及びミニストップ各店舗、電話受付(TEL:0570-000-028)、または公式サイト<https://l-tike.com/>)で販売します。
【観覧料金】
一般 | 2,000円 |
高大生 | 1,500円 |
小中生 | 500円 |
キャンパスメンバーズ学生 | 400円 |
研究員レクチャー付き鑑賞券 ※11月14日(月) | 3,000円 |
無料指定券 障害者1名 | 無料 ※ただし、無料指定券の予約・発券が必要 |
無料指定券 障害者1名+介護者1名 | |
無料指定券 奈良博プレミアムカード |
正倉院とは
正倉院とは東大寺(現在は宮内庁管轄)にある倉庫で、聖武天皇の遺愛品を中心に約9,000件の宝物が納められています。
正倉院展はその宝物の虫干しを兼ねて一般公開する展覧会で、毎年約60点ほどが公開されています。楽器、伎楽面、調度品、佩飾品、染織品、文書・経巻などオールマイティーに展示されます。
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主な出陳品
本展の主な出陳品です。※一部画像・文章は奈良国立博物館HPより引用
【漆背金銀平脱八角鏡】
漆背金銀平脱八角鏡(しっぱいきんぎんへいだつのはっかくきょう)
天平勝宝8歳(756)6月21日に光明皇后が東大寺盧舎那仏(大仏)に献納した品の一つです。八花形に鋳造された銅鏡の背面に黒漆を塗り、金、銀の薄い文様を配し、さらに漆で塗り込めた上で、文様部分の漆膜を剝いで仕上げます。中央には宝相華文を、その周囲には飛鳥や鳳凰、唐草文をあしらう品で本展覧会で最も注目すべき出陳品の一つです。
【鸚鵡﨟纈屛風・象木﨟纈屛風】
鸚鵡﨟纈屛風・象木﨟纈屛風(おうむろうけちのびょうぶ・ぞうきろうけちのびょうぶ)
『国家珍宝帳』に記載される「臈纈屛風十畳」のうちの2扇です。鸚鵡屛風(左)は斉衡3年(856)の宝物点検記録『雑財物実録』に記載される「熊鷹鷪鳥武麟屛風」の1扇、象木屛風(右)は同じく「橡地象羊木屛風」の1扇だったと考えられます。正倉院展ではほぼ毎年シルクロードを色濃く感じさせる品々が展示されており、本作もその一つです。
【金銀平脱皮箱】
金銀平脱皮箱(きんぎんへいだつのかわばこ)
黒褐色地に金銀であらわされた文様が浮かび上がる豪奢な箱である。中央に鳳凰、周囲には鳥と花枝を組み合わせて旋回するように配置しています。皮箱の名から想像する様に動物の皮をベースに何重にも漆を塗り込めて成形されています。漆を重ねる際、文様の形に切った金銀の薄板を貼り付けて、板に線状の彫り込みを加えて図柄を表し、その上から漆を塗り込めたあとに金銀の部分の漆を剝いでみせる「平脱」の技法を用いて作られています。
【錦繡綾絁等雑張】
錦繡綾絁等雑張(にしきしゅうあやあしぎぬなどざっちょう)
東大寺屛風にかつて貼り交ぜられていた染織品です。天保4年(1833)の正倉院宝庫御開封に際して古裂の断片を貼り交ぜた屛風が作られ、後に東大寺屛風と呼ばれるようになりました。これは正倉院の染織品に対する初の本格的な整理としても重要な意味を持っています。
なら仏像館
なら仏像館は、飛鳥時代から鎌倉時代にいたる日本の仏像を中心に、国宝、重要文化財を含む常時100体近くの仏像を展示する、国内の博物館では、もっとも充実した仏像の展示施設です。
如意輪観音坐像(重要文化財) 木造、一木造、像高94.9cm
平安時代 とても可愛らしい印象の仏像で、館内でもマスコットキャラ的人気でもあります。しっかりとした体躯でありながら威圧的な雰囲気はなく、リラックスしている姿は多くの如意輪観音像で言えることですが、特にこちらの仏像は際立っています。かつては彩色がありましたが現在では一部を残しほとんどが剥がれています。
伽藍神立像 木造、一木造、像高56.3cm
鎌倉時代 この姿が異形の大黒天と解釈され「走り大黒」の名で親しまれてきましたが、本像と着衣や姿勢が同じものが、京都・東福寺仏殿の伽藍神像の中にあり、「感応使者(かんのうししゃ)」あるいは「監斎使者(かんさいししゃ)」と呼ばれていたことがわかり、現在では「伽藍神立像」という名で呼ばれています。
※撮影可
金剛力士立像(重要文化財)金峯山寺
木造 像高(阿形)505.8cm(吽形)506.2cm 南北朝時代
吉野町にある金峯山寺仁王門(国宝)に安置されていた仁王像です。仁王門は現在大規模な修理が行われており、しばらくの間は当館にて展示されます。東大寺南大門の仁王像に次大きさで、館内だからこそ感じる迫力は圧巻です。
※撮影可
青銅器館
なら仏像館と渡り廊下でつながれた、青銅器館(坂本コレクション)は、昭和12年(1937)に当館の収蔵庫として建設されました。坂本コレクションとは古美術商店「不言堂」の初代社長で、古美術品の蒐集家・坂本五郎より寄贈された中国古代の青銅器380余点のコレクションです。
令和元年10月8日より青銅器館内の撮影が可能になりました。(他の館内は撮影不可)
詳しくはこちら↓↓
アクセス
<住所> 奈良県奈良市登大路町50番地
<電話> 050-5542-8600
<入館時間> 9:00~18:00
<駐車場> 周辺に民間の駐車場あり
自動車をご利用の場合
名古屋方面から
西名阪自動車道・天理I.C.から国道169号線を北へ約15分。
大阪方面から
第二阪奈道路・宝来I.C.から国道369号線を東へ県庁を越えて約1分。
西名阪自動車道・天理I.C.から国道169号線を北へ約15分。
京都方面から
京奈和自動車道・木津I.C.から国道24号線を南へ、国道369号線を東へ約1分。
電車をご利用の場合
近鉄奈良駅下車 登大路を東へ徒歩約15分
JR奈良駅または近鉄奈良駅から市内循環バス外回り「氷室神社・国立博物館」バス停下車すぐ