香薬師像の右手(新薬師寺)




香薬師像の右手

香薬師像は白鳳仏の傑作として知られる旧国宝仏像で、度重なる盗難被害に遭い、その都度発見されてきましたが、昭和18年の盗難を最後に現在も未だ発見されていない悲劇の仏像です。

その後の調査により右手だけ発見され今回その右手を新薬師寺で特別公開します。現在本堂では盗難被害に遭う前に型取りしたレプリカが安置されており、その姿を拝むことができます。

また同時公開として新薬師寺七佛薬師金堂跡出土品も公開されています。

日程・会場

【開催日】平成30年10月27日〜11月12日

【会場】新薬師寺

【拝観料】大人600円 中高生350円 小学生150円




新薬師寺とは?

本堂内

伐折羅大将をはじめとする国宝・十二神将像で知られる華厳宗・新薬師寺です。創建された奈良時代には南都十大寺の1つに数えられる七堂伽藍が建ち並ぶ大寺院でした。4月の修二会は多くの人で賑わい春の訪れを感じさせます。また予約制ですが「香薬師堂」の拝観もできます。

詳しくはこちら→新薬師寺

香薬師像

銅造薬師如来立像(旧国宝)金銅製 像高:75cm 奈良時代

香薬師像は正式には銅造薬師如来立像であり一般的に「香薬師」と呼ばれています。奈良時代の金銅仏で、白鳳仏として最高傑作とされており、その美しさから黄金仏と呼ばれていました。また法隆寺「夢違観音」、深大寺「釈迦如来倚像」と並び「白鳳三仏」の一つとしても知られます。

香薬師像は創建時の本尊七佛薬師の胎内に納められたとされ、780年の落雷による火災で本尊から取り出されたとされ、その後も新薬師寺で安置されていました。




香薬師像の盗難経緯

香薬師像は3回盗難被害にあっており過去2回は戻ってきましたが、3回目の盗難以降現在も行方不明です。それぞれの盗難詳細について説明します。

【1回目】明治23年1月に被害。被害後すぐに近くの天満神社で捨てられているのを発見されました。盗難の背景には「黄金仏」と知られていましたが、実は銅像であり金製でないと判明したからだとされています。犯人が金製かどうかを確かめるために右手を切断しており、その右手が今回公開されている香薬師像の右手です。

【2回目】明治44年6月に被害。今回の被害時は国宝に指定されており、さらに2回目の盗難とあり、新聞など複数のメディアで報じられたため発見されましたが両手・両足が欠損した状態で大阪府で発見されました。また新薬師寺では香薬師像発見のため懸賞金(現在価値で200万円)を発表しています。

【3回目】昭和18年3月に被害。2度の盗難に遭ったことから香薬師堂を建立し厨子も新しくしたなど盗難対策が取られていたにも関わらず3度目の盗難に遭ってしまいます。過去2回はいずれも純金目当ての犯行であったため銅製と判明すると捨てられたことから何とか寺に帰って来ましたが、その後右手だけ発見されましたが、今回は過去とは違い骨董品目的の犯行であったため見つからず現在も行方不明です。




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