新国宝指定 唐招提寺の諸仏像



国宝新指定

国の文化審議会の答申が3月18日にあり、唐招提寺の重要文化財だった木彫群5件が、国宝に昇格することになりました。唐招提寺ではすでに鑑真和上坐像など6件の仏像が国宝に指定されています。ちなみに同じく平成30年に重要文化財に指定されたばかりのキトラ古墳壁画も今回国宝に格上げされます。

唐招提寺

世界遺産唐招提寺の創建は759年に唐から日本で初めて正式の戒律を伝えた鑑真和上です。純粋な律宗の研修道場として当初は「唐律招提」と称し、勅願を賜ってから「唐招提寺」となりました。毎年5月19日の「うちわ撒き」は特に有名な行事です。

詳しくはこちら→唐招提寺

仏像の詳細

新たに国宝に指定された仏像についての紹介です。

【木造薬師如来立像】

像高:165cm 奈良時代 新宝蔵所在

鑑真和上の生前時に造立されたと推定される仏像で、鑑真和上に随行した渡来仏師がカヤ材を用いて造立したと考えられています。平安仏の特徴でもあるがっしりとした下半身など、次代の先駆け的な革新的な仏像であることから美術史において非常に価値の高い作品とも言えます。後述の伝衆宝王菩薩立像と酷似していることから、これら二つの仏像は一具であった可能性が高いです。

【木造伝衆宝王菩薩立像】

像高:173.2cm 奈良時代 新宝蔵所在

額に一眼を彫刻した三目の不空羂索観音で、両腕の後方には左右二本の腕を取り付けた跡があり、造立当初は六臂であったと推定されます。天衣の布の質感など当時の天平仏像にはない特徴があり、これも前述の薬師如来立像と同様に渡来仏師がカヤ材を用いて造立したと考えられています。



【木造伝獅子吼菩薩立像】

像高:171.8cm 奈良時代 新宝蔵所在

一面三目四臂の不空羂索観音で、上半身には条帛(じょうはく)と共に鹿皮をまとっています。遣唐使の藤原清河の家族が当寺に施入した羂索堂の本尊であった可能性が高いと考えられています。平安仏の特徴でもあるがっしりとした下半身など、次代の先駆け的な革新的な仏像であることから美術史において非常に価値の高い作品とも言えます。

【木造伝大自在王菩薩立像】

像高:169.4cm 奈良時代

こちらも上記の仏像と同じく天衣の布の質感など当時の天平仏像にはない特徴があり、これも前述の薬師如来立像と同様に渡来仏師がカヤ材を用いて造立したと考えられています。しかし薬師寺の日光・月光菩薩像のような美しいプロポーションであり、唐招提寺に安置される同世代の他の仏像に比べ重量感が少なめで、天平時代最後の美仏と言っても過言ではありません。

【木造二天王立像】

伝増長天立像 像高:182.2cm 奈良時代 講堂所在

講堂本尊・弥勒如来坐像の脇に侍立する二天像です。カヤの一材から丸彫りされています。造立時は持物を持っていましたが、現在はありません。肥満体ともいえる体躯に細かく彫刻された甲冑姿は8世紀後半(奈良時代)にみられる特徴で、平安時代や鎌倉時代の仏像に比べ可愛らしく見えます。

近くのおすすめスポット

【蕎麦戯・さか本】

薬師寺と唐招提寺の間にある蕎麦屋です。他では滅多に食べられない本格的な十割そばがいただけます。あまりの美味しさに西の京へ立ち寄った際はほぼ毎回お邪魔しています。

詳しくはこちら→蕎麦戯・さか本

【薬師寺】

世界遺産薬師寺の創建は680年、天武天皇は皇后(のちの持統天皇)の病気平癒を祈願し藤原京に薬師寺を発願しました。698年に完成しましたが、天武天皇は完成を見ることなく亡くなりました。710年に都が平城京に移ると、薬師寺も718年に現在の地に移りました。

詳しくはこちら→薬師寺



アクセス

<住所> 奈良県奈良市五条町13−46

<電話> 0742-33-7900

<入山時間> 8:30~17:00

<拝観料> 600円

<駐車場> 有料駐車場あり 500円

自動車をご利用の場合
第二阪奈有料道路 宝来ランプから3km
西名阪自動車道 郡山ICから8km

電車をご利用の場合
近鉄西ノ京駅から700m



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