寳国寺
寳国寺
御所市にある高野山真言宗の寳国寺は、江戸時代から大師信仰が盛んとなり、人々の苦しみを身替りとなって背負って下さることから「室身替り大師」の愛称で親しまれています。毎年7月21日に行われる「きゅうり封じ」、境内にある「瓦岩」は特に有名です。
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歴史
寺伝によると、弘法大師が京の都と高野山を往来していた頃、その街道沿いにあった「室の大墓」(室宮山古墳)の御霊を鎮める為、この地に一草庵を結ばれたことが起源とされています。正確な開山年は不明ですが、室町時代の「吉野詣記」に、当寺に泊まったと記載されていることから、少なくとも室町時代には存在していました。
その後1764年に恵順大法師の功績により現在に至る寺格が確立されました。
文化年間(1804〜1817)頃より弘法大師信仰が盛んとなり、人々の苦しみを身代わりとなって背負ってくださるということから、「室身代わり大師」の愛称で親しまれるようになり、現在に至ります。
境内の様子
観光寺院ではない為、見所が多いわけではありません。また神仏習合の名残が色濃く残り、稲荷社などが鎮座します。
本堂
不動堂
皇辯財天社
弁財天龍王社
がん封じの神秘「瓦岩」
〜瓦岩の由来〜
その昔、ある人の息子が不治の病を患っていた為、本尊である弘法大師さまに救いを求めてやってきました。「身代わり大師」とも呼ばれる当寺は、その名の通り人々の苦しみを弘法大師さまが身代わりに背負ってくださいます。
その方は息子の病が治るならば、お寺の瓦を全て葺き替えますと願掛けをしました。すると息子の病はみるみるうちに良くなり、後日瓦を寄進しました。
しかし積み上げられた瓦を見ているうちに段々と惜しくなってきた為、やはり寄進することをやめてしまいました。
すると、このことに怒った諸大眷属(仏教の守護神)は、寄進された瓦を一夜のうちに岩石へと変えてしまいました。そのことに恐れたこの人は改めて瓦を寄進し、無事にお寺の瓦は葺き替えられました。
以来「瓦岩」と呼ばれ、息子の病が治ったことから病気平癒に霊剣があらたかといい伝わります。
きゅうり封じ
当寺を代表する行事の一つであるきゅうり封じとは、真言密教の秘法で七月の土用の内のお大師様の縁日にきゅうりの中に病気を封じて川へ流すと病気が治るという秘法です。
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年中行事
1月1日〜3日 | 修正会 |
1月21日 | 初大師大般若転読法会 |
2月3日 | 節分会星供祭 |
3月午の日 | 初午祭 |
4月21日 | 春季大祭 |
5月17日 | 春日祭 |
6月21日 | 水子供養会 |
7月21日 | きゅうり封じ |
8月21日 | 施餓鬼萬霊並びに戦歿英霊追悼供養会 |
10月17日 | 秋季大祭 |
12月21日 | 納大師 |
12月31日 | 除夜の鐘 |
毎月1日 7時〜 | 朝詣り |
毎月21日 0時〜 | 弘法大師御影供 |
毎月28日 7時〜 | 不動明王護摩祈願 |
第二日曜 14時〜 | 阿字観瞑想 |
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アクセス
<住所> 奈良県御所市室1
<電話> 0745-62-3531
<駐車場> 無料駐車場あり
電車・バスでお越しの場合
近鉄御所線「御所」駅より、五条方面行きバスで「宮古橋」下車、徒歩5分