10年ぶりの東塔(薬師寺)
10年ぶりの東塔
平成21年(2009)より解体修理工事が開始され、令和2年(2020)4月にに落慶法要を勤修する予定の東塔ですが、やっとその姿が完全に見えました。約10年ぶりに東西両塔が同時に見える姿に参拝客は喜んでいます。
この記事では今までの東塔に関するイベントや今後の予定を掲載しています。
薬師寺とは
世界遺産薬師寺の創建は680年、天武天皇は皇后(のちの持統天皇)の病気平癒を祈願し藤原京に薬師寺を発願しました。698年に完成しましたが、天武天皇は完成を見ることなく亡くなりました。710年に都が平城京に移ると、薬師寺も718年に現在の地に移りました。
昭和初期まで酷く荒廃し、東塔と東院堂を残すのみの伽藍でしたが、高田好胤の写経勧進により白鳳伽藍が再建され、往時の姿を取り戻しました。
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東塔について
東塔(国宝)総高34.1m(相輪含む)
薬師寺が創建当初より唯一残しているのがこの東塔です。一見六重に見えますが、実は三重塔です。これは各層に裳階「もこし」と言われる小さい屋根があるためで、この大小の屋根の重なりが律動的な美しさをかもし出し「凍れる音楽」という愛称で親しまれています。塔の上層部を相輪「そうりん」といいます。その更に上部に尊い塔が火災にあわぬようにとの願いをこめて、水煙が祀られています。水煙に透かし彫りされた24人の飛天は笛を奏で、花を蒔き、衣を翻し、祈りを捧げる姿で、晴れ渡った大空に御仏を讃えています。
東塔関連・今後の予定
新型コロナウイルス感染拡大のため、当初予定されていた落慶法要などが延期されました。今後の状況次第で改めて日程は組まれるようです。
開催内容 | 場所 | 日程 |
大修理落慶法要 | 薬師寺 | |
大修理落慶慶賛法要 | 薬師寺 | |
薬師寺展 | あべのハルカス美術館 | 2月28日〜4月19日(3月15日まで休館) |
東塔内陣特別公開 | 薬師寺 |
※落慶法要・慶賛法要は招待者のみ参加可能です。
東塔特別写経
東塔大修理成就を願い「国宝 東塔大修理特別写経」の勧進を行っています。納められた1組2巻のお写経の内、1巻は国宝 東塔に、もう一巻は聖地インド・ブッタガヤの日本寺に奉安されます。
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修理中の東塔に関する様々なイベントがありました。主な内容を振り返ります。
【国宝東塔 新旧水煙特別公開】3月1日〜10日
【東塔修復作業最終公開】4月27日〜5月6日
【夏休み特別展『国宝 東塔を知る』】夏休み期間中
【薬師寺展】
あべのハルカス美術館で開催されている東塔の10年にわたる大規模な解体修理の落慶を記念する展覧会です。
※3月15日まで新型コロナウイルス感染拡大防止に伴い臨時休館中です。