書院特別公開(當麻寺中之坊)
書院特別公開
當麻寺中之坊では、重要文化財に指定されている「書院」が4年に一度の特別公開が行われます。書院内から大和三大庭園の一つ「香藕園」を眺められる貴重な機会です。また今回は書院の特別公開に加え、28面の襖絵(重文)再現模写事業の進捗状況を特別見学出来ます。
期間
期間:令和2年11月13日〜11月30日
拝観料 : 500円(庭園、霊宝殿含む)
書院の様子
書院にはいくつかの部屋があり、各部屋に大変美しい襖絵があります。※襖絵については後述。
【鶴の間・鷺の間】
書院に上がるとまず踏み入れるのが、鶴の間・鷺の間です。
鶴の間には江戸時代初期の『老松図』が、鷺の間には現在模写途中の『老松図』が並ぶように配置されています。また、鷺の間には花鳥画の名手として知られる曽我二直庵筆『鷹図』(重要文化財)は必見です。
【御幸の間】
第111代天皇後西院陛下が中将姫を慕い行幸された際、庭園を鑑賞された部屋です。曽我二直庵が床の間などの張壁に『楼閣山水図』を、襖には『舟釣図』を描いています。曽我二直庵の多くの作品は花鳥画ですが、花鳥画以外の作品は非常に貴重です。室内の中央には後西院天皇の玉座があります。
【丸窓席】
重要文化財に指定されている茶室です。片桐石州公が後西院陛下をもてなすために作ったお茶室で、 直径約1.8mの大きな円窓が特徴的です。また、千利休が好まなかったという竹をあえて用いていることも特徴で、丸窓から見る庭園「香藕園」は圧巻です。
【茶室 双頭庵 五畳台目席】
書院には上記の丸窓席ともう一つ「五畳台目席」があります。通常非公開の茶室ですが、今回の特別公開が見ることが出来ます(中には入れません)。良質な「い草」を使って両側から継ぎ合わせるように織る「中継表(なかつぎおもて)」という貴重な畳は必見です。
襖絵模写の比較展示
中之坊では、改修事業として、襖絵の再現模写事業が現在行われています。書院の襖絵は、上述の曽我二直菴筆『鷺図』や『舟釣図』など全28面の貴重な絵画群を完成当時の役400年前の姿で甦らせようと原画を奈良国立博物館へ寄託し、絵師が肉筆で再現しています。
中でも鶴の間・鷺の間の『老松図』はオリジナル作品と模写作品を比較できるように配置されているので、その再現度の高さを直近に見ることが出来ます。
當麻寺中之坊について
當麻寺最古の塔頭寺院であり、役行者が道場として開いたことが始まりとされています。かつては「中院」とよばれ、中将姫の師である實雅や、弘法大師の弟子となった實弁などの高僧が住房としました。大和三大庭園の一つとされる「香藕園」が最大の魅力で、四季折々の花が楽しめる他に東塔を眺めることができます。
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當麻寺について
當麻寺は、白鳳・天平様式の大伽藍を有する古刹です。金堂の弥勒仏や四天王、梵鐘などの白鳳時代の文化財や、創建時の三重塔が東西一対で残る全国唯一の寺でもあります。本尊として祀られる「當麻曼荼羅」は、奈良時代、中将姫が目の当たりにした極楽浄土の光景を表したものです。
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近くのおすすめスポット
【石光寺】
草創は約1300年前、天智天皇の勅願で建てられ、 役小角の開山と伝えられます。日本最古の白鳳時代の石仏(当時の本尊)と他に瓦や仏せん(せんぶつ)が出土しました。花の寺として知られ、境内には季節ごとに多種多様な花が咲いています。
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【中将堂本舗】
當麻寺に立ち寄った際にぜひお土産にオススメしたいのが中将堂本舗の「中将餅」です。中将堂本舗の中将餅(よもぎ餅)は、当麻の里に昔から伝わる掌大のあんつけ餅を一口の大きさにし、牡丹の花びらを型どったものです。
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【相撲館けはや座】
相撲の開祖『當麻蹶速(たいまのけはや)』の出身地である葛城市に、當麻蹶速を顕彰する目的で平成2年に建てられました。館内には本場所と同サイズの土俵があり、ファン必見の約12000点の所有資料等も展示されています。
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アクセス
<住所> 奈良県葛城市當麻1263番地
<電話> 0745-48-2001
<拝観料> 大人500円 小人250円 拝観と抹茶900円
<拝観時間> 9時~17時
<駐車場> 駐車場なし(付近に有料駐車場あり)
電車をご利用の場合
近鉄南大阪線「当麻寺駅」下車 徒歩にて約15分
JR和歌山線「高田駅」下車 タクシーにて約15分
近鉄大阪線「大和高田駅」下車 タクシーにて約15分