天照寺薬師堂
天照寺薬師堂
天正12年(1584)に造営された茅葺きのお堂です。釘を一本も使わない合掌づくりで、堂内は能舞台形式になっており、本尊薬師如来と十二神将が安置されています。毎年8月18日に行われる「薬師堂念仏踊り」奈良県無形民俗文化財にも指定されています。
歴史・本尊
創建は天正12(1584)年、当初の寺名は神光寺といいました。
堂内に安置される薬師如来像は江戸時代の作風ですが、台座と光背は平安中期のものと考えられています。台座の墨書には、中世にこの地を治めた豪族、小川氏の小川弘光が文明7(1475)年、本尊修復のために財宝を寄進したとの記述があります。
前述の通り、薬師堂内部は能舞台形式であり、弘光が領民の安泰を願う舞を奉納したとの説もあります。
堂内には薬師如来像の他に、日光・月光菩薩像、十二神将像が安置されます。
基本的に秘仏ですが1月8日(薬師まいり)、夏土用の最初の丑の日に開扉されます。
本尊:薬師如来
天照寺との関係性
薬師堂東側の一段高い場所に本堂を構える天照寺は小川氏の菩提(ぼだい)寺として13世紀後半に建てられました。天正年間(1573~1592)に火災で焼失しましたが、正保元(1644)年に再興されます。
神光寺(薬師堂)との関係についての明確な記録はありませんが、いつの間にか同一化されました。
薬師堂念仏踊り
念仏踊りは、8月18日の夜に行われ、県無形民俗文化財にも指定されています。踊り手は、木魚や鉦(かね)を手に持ち、中央に据えられた太鼓に合わせて、念仏を唱えながら回ります。現在使われている鉦には「貞享四年(1687)」の刻銘があります。※画像は東吉野村観光協会より引用
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アクセス
<住所> 奈良県吉野郡東吉野村小754
<電話> 0746-42-0388
<駐車場> なし